DREAM 18 ページ19
少し高めだが男子だとわかる特徴的な声が耳に入る。誰かはわからないけど何度か耳にしたような気もする。
声のした方を振り向けば白いパーカーを着ている、右目が見えてないはずのにちゃんと両目をぱちくり、キラキラした少し小さめの男子がいた。
多分天性の陽キャというのはこういう人のことを言うものである。多分にこも知らないのであろう、なんのお構いもなしにずいずいと近づいてくるこの人にビビり散らかしていた。
「...これ文化祭の出し物?ーってことは、パンケーキあるってこと!?君たち何組なのー?」
『よ、4組です。』
「4組...あ、きんときとスマイルのクラスじゃん!」
聞き覚え...どころか聞き馴染みのある名前を耳にすると同時に先程開けられたドアから、これまた聞き馴染みのある声がする。
「なかむ!」
nk「ん〜?あ、きんときー!お前のクラスの出し物パンケーキなら言えって〜。まーできればクレープが良かったところではあるんだけど...。」
kn「じゃなくて急にどっか行かないでよ...って、Aちゃんと嶋野さんじゃん。やっほ、何してるの?」
nk「パンケーキの試作だよ。さっき通りすがりの女の子が家庭科室でパンケーキの試作してるって言ってたから飛んできたの。」
どうやらこの男の子は“なかむ”というらしい。
それと同時に思い出したのはきんときくんとスマイルくんが軽音楽部だ、ということだ。この間たまたま演奏を見せてもらったのだがそのボーカルとギターは確かこの“なかむ”くんだったのだろう。
「あー、あの、良かったら食べる?さすがに粉ひと袋を私たち2人で食べるのもきつくて...。それとクレープもサイドメニューにあるって実行委員の子が言ってたよ。」
nk「ほんとに!?いーの!じゃ、いただきまーす!!」
にこの言葉にまるで齧り付くかのような勢いで乗っかるなかむくんは、弟を見ているような気分であった。
適当にがしょがしょ混ぜて焼いただけのパンケーキをこんなに美味しそうにほおばられるとこちらも恥ずかしいがかなり嬉しいものであった。
kn「ごめんね2人とも、邪魔だよね。」
『ううん、きんときくんたちはバンド練習?』
kn「そう。でもあと1時間後集合で2人で自主練してたんだよね。廊下歩いてたらなかむが急に走り出すからびっくりしちゃって。」
そっかぁ、きんときくんは文化祭で出し物するのかな、と頭に過ぎる。...本当は時間さえ合えば見に行きたいとも思った。
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みるく(プロフ) - どくみんさん» コメントありがとうございます。長らく更新が疎かになっていて本当にすみません🙇♀️💦誤字も教えて頂きありがとうございます。これからもっと面白い展開に広げていけるように頑張ります✊🔅✨ (1月30日 18時) (レス) id: 08dfb534a2 (このIDを非表示/違反報告)
どくみん(プロフ) - 更新、心待ちにしてました!きゅんきゅんします。実は「得意」が「特異」と誤字しているところがありましたので、ご確認の程よろしくお願いいたします。 (1月30日 16時) (レス) @page22 id: 580971048a (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - あるふぁさん» コメントありがとうございます。好きと言っていただけて本当に嬉しいです( ; ; )年末年始に多めに更新できるようにしますのでもう少しお待ちください🙇♀️ (12月9日 21時) (レス) id: 08dfb534a2 (このIDを非表示/違反報告)
あるふぁ - このお話、好…(*´ω`*) 更新待ってます!! (12月7日 19時) (レス) id: 90dd1e6695 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2023年8月29日 16時