episode8 ページ10
A「これが、空艦バトシエ……」
Aの先には、大きな機械……というよりは、乗り物に見える空艦バトシエが。
シャムダを倒したあとも、ジュリエッタは手を抜かずに日々手入れをしていたおかげで、傷一つない。
ディルク「さすがじゃ、ジュリエッタ!」
ジュリエッタ「えぇ。部下たちがしっかりとメンテナンスを行ってくれたおかげで、現役で動きますわ」
そんなジュリエッタの言葉に、部下と思われる人達は「もちろんです!」と敬礼してみせた。
ジュリエッタ「さぁ、乗りましょう。これならこの世界のどこへだって行けるわ」
A「すごい……!」
メーア「ふふっ、なんだか過去の私たちをみてるみたいで面白いわね」
アクト「あぁ」
瞳をきらきらさせて見るそれは、初々しさを持たせとても可愛らしい。
闇の一族の一人とは考えられないほどだ。
メーア達はバトシエの中に乗り込み、変わっていないそれを見つめた。
A「わぁ……」
ジュリエッタ「ワールドマップは勿論、酒場も変えていないわ。ルイーダさん、よろしくね」
そう言われた酒場の店主、ルイーダは「もちろん」と言った。
ルイーダの姿はまさに大人のそれだ。
アリーナ「そういや、次に行くところは決まっているの?」
ディルク「いや、まだ決まっておらぬ。どこに行こうか……」
テリー「なぁ」
テリーが話に入るかのように言ってきた。メーアが「どうしたの? テリー」と聞くと。
テリー「決まってないならシーラに行きたいんだ。最強の剣の手がかりを見つけてくれた一人だからな」
そう。テリーは一時期エルフに捜し物を手伝ってもらったことがある。そのおかげもあり、最強の剣、ほしくずのつるぎが貰えたのだ。
気に入っているのか、今もそれを装備していた。
メーア「テリー、優しいところあるじゃない!」
テリー「優しくない。ただ後ろめたいだけだ」
A「それを人は、優しいというのでは……?」
Aがそう言うと、テリーは言葉に詰まった。
慣れていないのか、照れてるのか……そこはわからないが。
アクト「ダメなんて言わないぞ。きっと今までの通りどこも魔物に襲われているだろう、行き方なんて制限しない」
メーア「ふふっ、そうしましょ。……そーいや、アリーナ達はどうやって来たの?」
メーアに話を振られたアリーナは、わからないと言うように肩をすくめてみせた。
テリーと同じ境遇らしい。
そんなとき、
ジュリエッタ「じゃあ、シーラに向かうわね」
と言った。
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作者名:Dream★World | 作成日時:2018年11月25日 9時