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警察に行けば、息子は探してもらえるが、国籍もパスポートも売り払った違法行為をしたふたりは逮捕されてしまう。
「ベビーシッターに電話をしても、もうその電話番号は使えないですって。国籍とパスポートを売り払った業者に息子を探してもらおうとしたけど、そんなサービスはやってないって断られちゃったの」
泣き出したチェリーに、キャロルは優しく寄り添った。チェリーのはたに座って、腕を広げて優しく抱きしめる。頭を撫でるその光景は、女独特の愛情表現で男の立ち入れない領域でもあった。キャロルが着ているベージュのラメ入りのニットに、涙が一滴だけ落ちる。
「依頼内容に偽りがあるなんて、帰ってもらいたい所だよ」
「でもアンタ達しかアテがないんだ。アンタ達は裏の世界でも仕事をしていると聞く。
報酬はそれなりのものを払わせてもらう予定だ」
「報酬？」
「これだ」
リゼは、ジーンズのポケットにごそごそと手を入れ、テーブルの上にソレを転がせた。手にとってみると、金の指輪にルビーが埋め込まれている。傷はない、素人が見ても良質のルビーだと分かる。
「ほー……」
「俺が小さい頃におばあちゃんの宝箱から肩身として貰ったものだ」
「肩身と息子を交換したいって訳か」
「おばあちゃんならきっと分かってくれる」
泣いていたチェリーが顔を上げて、真っ赤に腫れた目で俺を見た。
「それに、貴方には探してもらう義務があるわ。息子は、あのiPS細胞レッドを使って作った人間のはずよ。そのiPS細胞レッドは、貴方達とその仲間が独占していると聞いたわ」
iPS細胞レッドという言葉に、思わず息を飲む。あれは万能細胞ではなく、人間のためだけに作られた細胞なのだ。細胞膜がほのかに赤色をしていることからそう名前がつけられた。細胞ひとつあれば、あとは染色体の情報しかいらない。金はかかるし、時間もかかるが成功率はぐんと上がる。
「わかったよ。俺達に任せろ」
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あに(プロフ) - いえいえ。こちらこそ、お忙しいところ申し訳ありません。 (2015年11月1日 10時) (
レス) id: b6e044a433 (このIDを非表示/違反報告)
レイチェル・ハジェンズ(プロフ) - あにさん» ありがとうございます。私もコイツらのこと好きです(°▽°)／あに先生の小説の評価、遅くなって申し訳ありません。これから暫く暇になると思うので一気読みしますb (2015年11月1日 8時) (レス) id: 6298628eb9 (このIDを非表示/違反報告)
あに(プロフ) - キャラクターの台詞がとても好きです。そして、映画を見ているような感覚です。文を読むとその場の様子が浮かんできて、感動しました！このサイトではめったにこういう作品と出合うことがめったにないので……。 (2015年11月1日 0時) (レス) id: b6e044a433 (このIDを非表示/違反報告)
レイチェル・ハジェンズ(プロフ) - 阿吽さん» コメントありがとうございます(*´∇｀*) 今振り替えると、文の羅列ばかりで配列に工夫がないような……。でも今のバランスなければ凄いという言葉は出ないはず。難しい所ですね。 読んでくださってありがとうございました！ (2014年11月5日 23時) (レス) id: 5c4ab849ae (このIDを非表示/違反報告)
阿吽(プロフ) - 凄い…！！あ、イベントに参加登録してくれてありがとうございます！！！！ (2014年11月5日 23時) (レス) id: e6f590558d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル・ハジェンズ | 作者ホームページ：https://twitter.com/seshiru777777
作成日時：2014年8月7日 15時
