【文豪ストレイドッグス】元史上最悪の殺人鬼は太宰の兄弟

第七十三話 ページ28

Asaid

夢を見た









『主？ワタクシを判ってくれマス？』

僕の事を主と呼ぶ僕

『何を、判って欲しいんですか』

そう聞くと首を傾げて

『ワタクシは、貴方の中にいてもイイんでショウカ』

そう言われて僕も首を傾げる

『僕の中？』

そういうともう一人の僕は急に笑い出した

暫くした後急に

『ドッペルゲンガーって知ってますか』

僕が頷くと

『ワタクシがもし貴方になったらどうしまショウ』

そう言われた

『僕は僕だ』

そう言うと

『サァ？ボクが本物ですよ？』

そう言われて、寒気がしたのと同時に怖くなった

僕が、本物だ

『違う！僕は僕だ！！』

そう言った瞬間、太宰さんの心配そうな顔が視界に入った

太「魘されていたよ？最近多いね」

『……え、そうだね……』

そう言われて目を擦る

太「どうしたんだい？」

『僕は……僕ですよね？』

そう聞けばキョトンとされた後

太「当たり前じゃないか。君は君さ。私の可愛い弟だよ〜」

『あーはいはい』

抱きついてこようとする太宰さんを止めてから顔を洗いに行く

太宰さんがあんなに僕にデレるなんて思っても見なかった

資料で見た時とは全く違う

『……なら、僕は？』

僕は僕自身の資料を見た事が無かった

そう思うと急に不安になった

今日見た夢といい何か残って気分が悪い

そう思いながらキッチンに立つ

今日はフレンチトーストにでもするか

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