ドＳなあらしとドＭな私、７

１９９。非常階段 ページ19

「じゃあAには何をしてもらおうかなぁ？」

鼻歌を歌いながら私の一歩先を歩くニノ。

そんなニノの口調はもうドＳモード。

「えっと…あっし、マッサージとか上手いっでっせ！」

手のひらを揉み合わせながら言ってみる。

「・・・。」

はい、ニノに睨まれて終わりました。

ニノが非常階段の扉を開けて中に入った。

私が入るのを躊躇してたら、ニノが私の腕をグイッと引っ張って中に入れた。

「キャッ！」

──ガシャン

私の悲鳴の後に、重い扉の閉まる音がした。

よくぞこんなに可愛い悲鳴がでてくれたと思う。

自分に感謝だね、うん。

…なんて、現実逃避をしてみても、時間はどんどん過ぎていくわけで。

私は非常階段の壁に背中を押しつけられた。

「Aから…キスして？」

「ななななな、なんでっ！！！」

「はあ？Aが俺に宣戦布告したからだろ！」

知ってるけど！

知ってるけど！！！！

「無理ですっ！」

「問答無用。ほらっ！」

──トンッ

私の頭の隣の壁にニノの手が突かれた。

ニノの腕…ニノ腕…二の腕………なんちゃって。

「ほら、早く！」

私って絶体絶命のピンチになると、現実逃避しちゃうんだね。

初めて知ったよ。

「ぎゃぁああっ！！」

気づけば、私の1cm先にニノの顔。

今度の悲鳴は酷い…。

「キス、どーせ初めてじゃねえんだから…。」

そして、なぜかニノに呆れられる…。

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ラッキー嵐

リーダー・ニノ

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