ドＳなあらしとドＭな私２－３ (ページ1)

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五十八、大人しく…大人しく…。ページ1

……

あれからニノと朝食をとって、“じゃあ、30分後に迎えに行くから。”と言われてから5分経過。

「服はどうしよう…。服服服服…」

そんなことを呟きながら早歩きで家の中を動き回る私。

そういえば祐にぃ…！

祐にぃの部屋を覗いてみる。

…まだ帰ってきてないか。

本当、どうしたんだろう…。

「…じゃない、今は服決めなきゃ！」

自分の部屋に入ってクローゼットをあさる。

「これと～これでいっか。」

お気に入りの上下セットを出す。

「あと…バッグはどれにしようかな～…──」

……

さて、ニノと対面でございます。

「可愛い…。」

「そんなこたぁない。ニノはいつもよりさらにカッコイイね！」

「…ありがとうございます。」

あ、ニノが照れた！

かっわい～♪

「A、なにか変なこと考えてませんか？」

ニノにジロッと見られてギクリとする。

「きききき、気の所為じゃない？」

「…まあ良いです。さ、早く行きましょう。タクシーを待たせてあります。」

「あ、うん！」

撮影だもんね、あまり迷惑にならないように大人しくしなきゃ。

一度うなずいてから玄関を出た。

……

それでも大人しくできないのが私である。

「おぉう、こうなってるんだ！あ、よくテレビに出てる人！よくドラマに出てる人もいる！」

きゃいきゃい騒いでる私の隣で、途中合流したマネージャーさんとニノが話している。

「今日は雑誌の撮影だけっていうから、そのあとAとデート出来ると思ってつれてきたんですけど。ね、どういう意味ですか？」

「すいません…！急遽入ってしまって…！」

黒い笑みのニノにヘコヘコと謝るマネージャーさん。

「で、俺以外にも来てるんすか？」

「あとは普通のタレントさんだけです…。すいません、二宮さんに番組を宣伝してもらいたいんで、よろしくお願いします！」

楽屋についてもまだ謝り続けるマネージャーさんが可哀想になってきた私は、２人に声をかけた。