ドＳなあらしとドＭな私、８ (ページ7)

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２１５。ドラマページ7

「おいおいおい、中山ちょっと待てよ。なんで鮫島さんは中山の隣って最初から決まったような言い方なんだよ。」

話に割り込んできた輝依ファンの皆様。

「・・・。」

でも中山くんは何も言わずに、エレベーターに入っていってしまった。

「ちょっと女子にモテるからって…調子こいてんじゃねーぞ！！おらあ゛ぁぁっ！！」

輝依ファンの１人が中山くんに殴りかかった。

人が殴られる所なんて見たくなかった私は、急いで手で目を覆った。

その行動は、輝依も同じだったようで。

──ドゴッ

「ギャッ！」

人が殴られる音と、その人の短い悲鳴が聞こえた。

「「キャーッ！」」

女子の悲鳴があがった後、私と輝依は恐る恐る目を覆っていた手を下ろした。

「「え…？」」

……

〈先生side〉

皆さんに短く自己紹介をさせてもらうわ。

私は、櫻井くんと坂下くんのクラスの担任をしているの。

因みに昨夜は鮫島さんと同室で寝たわ。

中3の生徒のカウンセリングなんかもしているんだけど…、私の目の前にいるこの男子生徒はなかなか心を開いてくれないのよねぇ…。

困ったわぁ。

「もう戻っても良いですか？」

「あ、ごめんね、ちょっと待って？どうしてあなたが人を殴ったのか教えてくれたら戻って良いから。」

あ、率直に言い過ぎた…。

「・・・。」

お願いだから反応を示してよ…。

──ドンッ

「違うんです！中山くんは正当防衛をしただけなんです！！！」

「さ、鮫島さん…？」

「本当なんですっ！！」

「輝依…。」

中山くんが人の名前を、呼び捨てにするなんて…絶対何かあるわね。

「分かったわ。じゃあ、解散！9時までにバスに乗ってなさいね～♪」

「はいっ！」

どうしよう…。

今、どうしようもなく、やらせドラマを目の前で見ていた気がしてならないの…。