ドＳなあらしとドＭな私、８ (ページ21)

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２２９。そしてページ21

〈Aside〉

「何…やってるの？」

輝依の声が突然聞こえて、私は松潤の肩を思いっきりおした。

よろける松潤に、輝依は冷たい視線を向ける。

「何やってるの？キスなんか…しちゃって。」

「見た通りさ。Aを襲ってるだけ。」

悪びれた様子もなくさらっと言った松潤を、私は庇った。

「違う…！松潤が悪いんじゃない！私がキスしてって言ったの！！」

「へぇ、私にはめちゃくちゃAが嫌がってるように見えたんだけどな？」

「だから、お前が見た通りだってば。原因は全てお前だけどな？お前が変な誤解なんかしなければ良かったんだぞ？」

松潤が…怒ってる。

「だから…それを謝りに来たんじゃない。」

「「え…？！」」

私と松潤は同時に驚いた。

「なによ、謝っちゃダメなの？」

顔を赤く染めてそっぽを向く輝依。

…可愛い。

「別に。ダメだとか、何も言ってねーだろ。俺、しばらく他の奴らの部屋行ってくるから、この部屋好きに使って。」

松潤の何気ない優しさに感謝する。

──バタン

「「・・・。」」

とりあえず…気まずい。

この微妙な空気を回避するため、私は勇気を出して話しかけてみることに。

「あの…輝依、どうし…」

「本当にごめんなさい。」

おっと遮られたよ。

「もう大丈夫だって。」

私は90度に頭を下げる輝依に苦笑しながら言った。

「でも…」

「それに、喧嘩するほど仲が良いっていうじゃない♪」

「本当に許してくれるの？」

「当たり前じゃない♪」

輝依もきっと混乱してたんだよね？

それに…今までよりも、もっと仲良くなれたよね？

……

〈約5分後の中山side〉

輝依が、他の奴の部屋から出てくるのを目撃した。

輝依と一緒に誰か出てきたような気がしたが、少ししか見てないので輝依しか認識出来なかった。

「松潤が…──」

なんて輝依が言っていたのが聞こえたから、きっと松潤だと思うけど。

…イライラする。

早く俺だけしか見えないようになれよ、輝依……！！！！！！