ドＳなあらしとドＭな私、８ (ページ16)

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２２４。ショックページ16

「坂下って、実は～…翔様と経験済み、なのよぉ？」

一瞬、思考回路が停止する私。

今…なんて言った？

「うふふっ、その間抜け面、最高だわ♪」

「からかわないで。」

普通に声を発したつもりが、私の口から出た声は、すごくか細かった。

「だーかーら、坂下って、翔様ともうヤっちゃ…」

「黙って！」

私は震える手で、自分の両耳を抑えた。

嘘よ、そんなの。

髪クルなんかの言葉に動揺しちゃダメ、私！

「…やれ。」

私が耳を塞いでる良いことに、髪クルは低い声でそう言った。

──ガシッ

「きゃっ！！」

私の両手が髪クルの取り巻きによって捕らえられた。

「ちょ…離してよっ！」

必死に抵抗する私。

そんな私を、髪クルは冷たい目で見ていた。

「じゃあ、これ見なさいよ。」

髪クルが私に見せてきたデジカメの画面には、ベッドに仰向けに寝ているAが、覆い被さってる…翔様だった。

「う……………そ。」

でも確かに、画面の中のAと翔様が着ている服は、今日着ていた服とまったく同じで。

私の中で、嘘…という方の確率が0％になった。

「あらあら、そんなにショックだったぁ？私は、嵐の全員が好きだし、そういうのは覚悟してたから特に何とも思わないけど、輝依ちゃんは翔様一筋だったもんね～？」

いや…違う。

Aと翔様の、この画像がショックなんじゃない。

私に隠れて…こういうことをしてたのがショックなんだ。

付き合ってるなら、報告ぐらいはして欲しかった。

何故か、苛立ちとかそういうものは感じなくて。

それは、翔様の他に、本当に好きになった人ができたからなのかもしれないけど。

「離して。」

一言、私がそう言うと、すぐに手が自由になった。

「これからどうするの～？」

「・・・。」

私は、髪クルの明るすぎる声をシカトして、非常階段を出た。

Aとは…しばらく距離を置こう。