何もかも消えた[男性声優]

五十八話 ページ8

最中

ｸｽｯ
自分から死を選んでくれるだなんて……
でも貴女の大事なもの……壊せてないの……

最「ねぇ！待って！」

私の声に振り向かない……
でも振り向いても振り向かなくても結末は
同じよ？
潤お兄様は結局死を選ぶんだから
そろそろいいかしら

ｸﾞｻﾞｯ

鈍い音が聞こえた
隣の席は血溜り
そう刺されたのは……
は？なんで……
あんたが？

「作戦失敗ね、最中。」

「僕の兄貴を殺すのは無理だと思うよ……」

「最中の作戦には気付いてたんだ、お兄様を殺して、」

「僕も殺すって」

「生憎僕は実の兄貴の死に様はみたくないからね」

「代わりに僕が死ねばいいんじゃないかって……」

は？気付いてた？
上のステージにいる自由君達は唖然としてる

福「A……？お前何して……」

ﾄﾞｻｯ

「これだけは言わせて……"好きだよ……お兄様……"」

自分は死ぬ前提に……まさか……

「やっと気付いたみたいだね」

＿＿＿＿自分の過ちに

「止めを刺すなら刺しな……但しお兄様に帰り血が付かないようにね……」

ｺﾞﾎﾞｯ

福「お……い？何で血を吐いてるんだ？」

「ごめ………んなさ……い……観客の……みな……さん………」

大丈夫⁉

警察は⁉

その前に救急車！

「はははっ」


「最高だよ」

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