Ondina ページ10
その後彼女は後ずさりをして扉にぶつかり、勢いで開いた扉。
船長たちは皆月明かりに照らされ、呪われた姿となっていた。
『 ただの脅しじゃないの。 』
「 悪いか？オンナはあれくらいが丁度いい。 」
船には悲鳴が鳴り響き、パニック状態のエリザベス。
「 見ろ！月の光が我々の正体を暴き出す。
この世の者ではないから死ぬことは許されない。だが死んでもいない。
そして今日もまた癒されぬ喉乾きに苦しみ、明日もまた空腹に喘ぎ、それでも死なない。何も感じない。
頬を打つ風や波の冷たさも、女の肌の温もりも感じない。 」
「呪いの話を信じる気になったろう？ミス･ターナー、これは現実だ。 」
そう言いワインを飲み干すが、彼の体を伝い床へと流れる。
エリザベスは部屋へ戻り、バルボッサは扉を強引に閉める。
そして、嘲笑った。乗組員もそれに続いて、笑っていた。
『 何にもおもしろくないわ。せっかくの綺麗な夜空も台無しね。 』
「 俺たちは海賊だぞ。綺麗なもんは財宝かオンナかくらいだ。…今はその2つがあろうともこの体は満たされないがな。 」
『 そう。ねえ、私を牢屋に戻す前にエリザベスの元へ行かせてくれない？ 』
その願いは却下され、牢屋へと戻された。
牢屋の前ではピンテルとラゲッティが掃除をしている様だ。
「 Aはなんでそんなあの嬢ちゃんを守りたいんだ？ 」
『 ……約束したの。大切な人は命を懸けて守るって。 』
「 そりゃ感動するなー。 」
そんなことを言うラゲッティに対し、思ってもないことを。と呟いたA。
「 その約束ってお前の… 」
「 おい、辞めとけって。 」
Aの過去の話。つまり両親に関わる話はブラックパールではタブーとされてきた。Aの持つ"セイレーンの鱗"についても。
懐かしいな。と思いながら、焦っているピンテルとラゲッティに言った。
『 ええ、そうよ。 両親との最初で最後の約束。 』
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すずりんな(プロフ) - ねこねこさん» コメントありがとうございます！応援とても嬉しいですし、もちろん励みになります！気まぐれ更新ですが、この作品をよろしくお願いします！ (2017年8月11日 0時) (
レス) id: c5d7fb941e (このIDを非表示/違反報告)
ねこねこ - 面白いです！励みにならないかもしれないのですが、これからも頑張って下さい！応援してます！ (2017年8月10日 23時) (レス) id: 07a999bad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずりんな | 作成日時：2017年7月15日 19時
