Magenta Sky ページ6
「 A！ エリザベスが…！ 」
『 ええ、分かってる。ウィルよく聞いてね。』
「 …ああ。 」
『 ジャックを頼って。 』
そう言った瞬間、ウィルの顔色が変わった。
「 なんて？あいつは海賊だぞ！ 」
『 そうよ。でも、今はジャックの助けが必要なの。彼なら助けになってくれる。
…貴方が本当にエリザベスを助けたいと思っているならね。 』
「 ……っ分かった。 」
後のことはウィルに任せ、Aはある所に向かった。
港にある黒い船。幻とも謳われるブラックパール号。
『 お通し願える？ 』
「 あ？お前誰だ。 」
『 まさか私の顔忘れたって言うの？ 』
周りにいた海賊はハッとしたようにAの周りに集まった。
「 お前…Aか？ 」
『 ところで、船長に合わせてくれる？ 』
「 残念だが、お前はもうこの船の船員じゃない。 」
『 そうね、私はもう海賊じゃない。だからこそ、パーレイを使わなくても船長に会う権利があるはずよ。 どうせ、貴方達が私に危害を加えることなんて出来ないのだから。 』
こんな難しいこと言ってもこいつら阿呆だから分かりっこない。
そう思いながら、言葉をつらつら並べたA。
案の定この船ブラックパール号の船長との面会を許された。武器の類は回収されたが。
「 やはりお前だったか、A･セイレーン。 」
『 お久しぶりね、ヘクター･バルボッサ。 』
「 ブラックパールに人魚がお戻りかね？ 」
セイレーンはAのポートロイヤルに来る前のラストネームである。
セイレーンと言うと、誰しも思い浮かべるのは人魚伝説であろう。
それはそうと、Aは話を続けた。
『 私がここに来た理由、分かっているんでしょう。 』
「 ああ。あの嬢ちゃんを助けたいのだろう？却下だ。 」
『 久しぶりの再会なのに、随分冷たいのね。
私はただエリザベスに会いたいだけよ。
貴方達の呪いが解けるまで彼女を殺すことはなくとも、他に心配なことが山ほどある。だから、ブラックパールに戻ったの。そちらとしても、好都合でしょ。』
Aのその言葉を聞くと、ニヤッと笑ったバルボッサ。
「 セイレーンの鱗か。この船を降りた時てっきり捨てたと思っていたが。 」
『 捨てられるはずない。たった一つの形見なんだから。 』
「 ああ、そうだったな。少し時間をやる、さっさと嬢ちゃんと話してこい。 」
と、Aをエリザベスの元へと向かわせた。
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すずりんな(プロフ) - ねこねこさん» コメントありがとうございます！応援とても嬉しいですし、もちろん励みになります！気まぐれ更新ですが、この作品をよろしくお願いします！ (2017年8月11日 0時) (
レス) id: c5d7fb941e (このIDを非表示/違反報告)
ねこねこ - 面白いです！励みにならないかもしれないのですが、これからも頑張って下さい！応援してます！ (2017年8月10日 23時) (レス) id: 07a999bad8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずりんな | 作成日時：2017年7月15日 19時
