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全員分が撮り終えて、弁当を全員食べ終えた頃には
移動となり、次のスタジオへ向かう
「衣装こちらでーす」
「はーい」
白ワイシャツに黒いパンツ
サロペットに、首元には細い棒ネクタイが
毎回クロップド丈だったが、今回はしっかり十分丈
全員おなじ革靴。
髪をハーフアップにして、少し外ハネにしておく
前髪を左右に流して、最近固定の髪型になりつつある
「今日は、キミカレのダンプラ的なもの撮ってOKになったら休憩挟んで、ダンス解説しての流れで行きます」
「はい」
「今回も固定カメラで撮るので演出とか特になく
正確に踊っていただければ！」
「正確に」
記録なので間違えないように、
一発録りで行きたいような意味が言葉に隠れていた
とりあえず撮る前に1回分流してみよっかと
照の声でポジションの確認とかをして行くことにした
「この8時9時での隊列移動結構ギリかもね」
「確かに」
「いっかいそこの隊列組んでやってみようか」
縦1列
全体を写るようにすると、前は決まっているから
そこから決めていくと
「めっちゃ近い」
「それね」
「腕あげるとお尻触っちゃいそう」
予想以上にかつかつ過ぎて笑ってしまう。
そのまま、ゆっくり移動していき前にいた人が後ろに行くと……
「わー！！」
「挟まれた！」
前にいた2人の悲鳴のようなものが聞こえる
これはなかなか調整が大変かもしれない。
本来動かないセンターが少しずつ前に出て、
陣形移動を優先させることになりそうだ。
少々手直しを繰り返し、だいたい4回目で撮り終えた。
「一旦休憩挟みまーす！」
次はダンス解説。
カメラのセッティングもあるので、1度控え室へ
「ラウール」
「ん？」
「この前はおつかれさま、楽しかった？」
「楽しかった〜！あのね、」
ちょいちょい、ラウールに耳を貸すよう促され
話を聞くと
「TGC参加することになったよ！」
「お、ほんとに？」
「うん」
「やったじゃん」
また、新たにモデルとしての話を貰えたらしい
これは、本当に数年後にはパリヤミラノニューヨークなどのコレクションで一緒になるかもと
なんだか楽しみになった
「柊くんのお陰ですぅ〜！」
「いやいや、これからもよろしくね？」
「うん！お願います！で、Diorの方から……」
先日行われたイベント出の話を聞く
ラウールが人見知りして声をかけれなかった人や、
俺の名前を出して仲良くなってくれた人
こんな刺激を受けた！と嬉しそうに話してくれたから
あの日、ラウールを誘って良かったと思えた
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作者名：りんご | 作成日時：2023年2月16日 10時
