Dグレ ー二番目の恋達ーThe second loves 第3夜

事件のかおり ページ48

「ど、どうかしたの？」

「あ、いや何か…ユウの様子がおかしい…？」



叫び声と一緒に水のバシャバシャした音が聞こえるのは、暴れてるからなのか？
これだけ聞いてもよくわからないから、とりあえずもうちょっと聞いてみることにする。



『ぴんぽんぱんぽーん！皆ー！お湯加減はどうかな〜？』

『あっ！コムイさん！？それが、お湯の色がおかしいんです！』

『あと何かピリピリするさ！』

『それはねぇ、ボクが調合したスペシャルな入浴剤だよぉ！入れば疲れも吹っ飛ぶ、ありがた〜〜い効果付きだから、皆も入ってネ！』

『入ったユウの様子がおかしいんだけど、そこら辺はどうなんさコムイ…』

『あれっ！？うーん、分量間違えたかな…きっと元気が有り余ってるんだよ！大丈夫大丈夫！』

『ぜんぜん大丈夫じゃないです…ってわぁ！？こっちにお湯をかけないでください神田！』

『うぉぉぉ！』

『目が完全にすわってるさぁ？！』

『じゃ、ゆっくりしてってねー！ぴんぽんぱんぽーん！』

『あっ逃げんなコムイ！…げっ！またお湯の色変わってるさぁ…？！』

『助けてラビぃ〜〜！』

『うぉぉぉぉー！』



「………」

「…どうだった？」

「カオスだった……」



＊＊



「…兄さん……」

「まさか他の団員とかも被害に遭ってない…よな…？」



隣で起こった事をリナリーに説明すると、リナリーは溜息をつきながら呆れた表情をした。彼女をこんなに呆れさせるのは、コムイくらいしかいないんだろうな。
ちなみにそんなリナリーは、私の尻尾をモフモフしながら話を聞いている。



『うっ…なんだか僕まで意識が……』

『アレン！しっかりするさ！アレンー！』

『逃げて……ラ…ビ……』

『アレンンンンンーーー！！』


「被害者多数だぞ」

「もうっ！兄さんの所行ってくる！」

「行ってらっしゃ〜い」尻尾離してね



その後リナリーによって事件は沈静化されたらしい。しばらくして風呂場から出たユウに会ったけど、どうやら無事元に戻ったみたいだった。ただし目は虚ろだった。



「……だいじょぶか？」

「大丈夫じゃねェよ」クソコムイが…

「はれ…ココは……どこ…？」ﾌﾗﾌﾗ

「おいアレン、しっかりするさぁ！」

「チッ！コムイの野郎、次会ったらぜってぇぶった斬ってやる！」ﾌﾗﾌﾗ

「多分もうリナリーに始末されてると思うぞ」



リナリーがいなかったら教団壊滅してるな…と思ったのは、私だけじゃないと思うんだ。

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