Dグレ ー二番目の恋達ーThe second loves 第3夜

自分の身体 ページ2

「…さ、荷物整理するか」



ユウがお風呂に入ってる間、明日の準備をすることにした。バッグを広げて自分の荷物をそこに詰めていく。



「クロ、私の荷物取って！」

「ニャ！」



着替えや化粧品なんかをクロに手伝ってもらいながらバッグに詰めていると、クロが今日使ったドレスを口に咥え持ってきた。



「あー、それどうしようかな…。もうボロボロだし…捨ててもいっか…」



クロからドレスを受け取って広げる。改めて見ると、あんなに美しかったドレスは、今は血や泥で汚れ、色んな所に穴があいている。

色すら自分の血がつきすぎて、もはや私の血の色なのかドレスの色なのか分からない。

…人間だったら、死んでもおかしくない血の量だ。



「……」



…いや、人間だったら、死んでいる量か。
自分の血で真っ赤になったドレスと、そんなドレスとは対象的な無傷の身体を見て…少しだけ、憂鬱な気分になる。

私は…



「おい！！」

「うわっ！ユウ！？」いつの間に

「何やってんだよ」んなもん見て



いつの間に隣に現れたユウは、長い髪をタオルで拭きながら、私の顔を覗き込んでいた。



「皺寄ってるぞ」眉間に

「はは、跡ついちゃうな…あ、でも治癒能力あるから大丈夫か」

「……」



自分の眉間に触れながら笑っていると、何か気になることがあったのか、ユウは怪訝な顔をしてじっと私を見つめた。
かと思うと、彼は顔をそらして言葉を続ける。



「何かあったのか」

「？」



今度は私がユウを見る。彼は目を合わせてくれなかったが、静かに私の返答を待っているようだった。



「……」



…きっとここで言わなかったら、一生聞いてこないんだろう。そう思うと、自然と口から言葉がこぼれる。



「…ユウ…アクマって、生きてると思う？」

「は？」



私が聞いたことが予想外だったのか、何でそんな事…と言いかけるユウ。でも、次にユウの口から出た言葉はその続きではなかった。



「…1回死んでんだ。あんなの、死体が動いてんのと同じだろ」

「…そっか…じゃあ、1回死んでる私達は…生きてるって言えるのかな」

「！……A…？」



私達セカンドエクソシストは、空っぽの身体に前世の脳を入れられ作られた。そして目覚めた時…私達自我が生まれた。

その過程はまるで…


アクマのようだ。

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