Dグレ ー二番目の恋達ーThe second loves 第3夜

任務完了 ページ1

任務を遂行したその夜。

無事ファインダー2人と合流でき、落札したティアラの鉱石もファインダーによって本物のイノセンスだと確認がとれたので、あとはそれを持って帰るだけになった。

時刻はもう遅く走る電車もあと僅かなため、今日はこっちに泊まり、明日の朝教団へ帰ることになった。

のだが。



「…すみません、お部屋2つしか取れませんでした…」

「2つ！？」



急遽ホテルに押しかけた為、空いてる部屋がそれしかなかったらしい。ちなみにどちらも1人部屋だ。それに対して私達は4人。



「うーんそしたら、狭いけど1部屋2人ずつだな」

「いえ、部屋は神田さんとAさんで使ってください。私達はどこか座れるところ探してくるので！」

「座れるとこって…座って寝るつもりなのか？」

「大丈夫です、慣れてますので」



ファインダーは笑顔でそう言い、私に部屋の鍵を２つ差し出した。その鍵を少し見つめて、スッと片方だけを手に取る。



「めんどくさいからいいよ。私とユウで1部屋使うからさ、余った方2人で使いなよ」

「えっ！ですが…」

「ユウはいいでしょ？」

「…勝手にしろ」

「ってことだから、使っていいよ。明日朝早いんだし2人も早く身体休めて」



代わりに明日の目覚ましよろしく！と告げると、2人は嬉しそうにお礼を言った。

ファインダー達がもう１つの部屋に入っていくのを見届けてから、私達も部屋に入る。



「やっと寝れる…」ふとん！

「その前にまず着替えろ」



ベッド目掛けてダイブしようとすると、ユウに後ろ襟首を掴まれ阻止される。
早く寝たいのでさっさと風呂場に行き、お風呂に入って身体についた血やら泥やらを落としてから着替えた。



「ユウ〜着替えたぞ〜」

「…ああ」

「ユウもお風呂入ってきなよ」汚れてるし

「…そうだな、そうする」

「あ！！折角だから…昔みたいに一緒に入るか！？」

「はっ！？お前何言って…」

「あっでもここの風呂狭いからダメだ」

「…あのなぁ……」



呆れたように私を見つめたかと思うと、ユウの表情がふっと暗くなった。



「…変わらないな、本当に」

「…？」

「何でもねぇ」入ってくる

「うん…」



一瞬だけ、寂しそうな表情が見えたと思ったらすぐいつもの仏頂面に戻って、彼は風呂場へ入っていく。



「……」



…ユウは、


笑わなくなったよね。

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