▽Drown ページ38
苦しいはずなのに、天宮さんとのキスに夢中になってしまう。
息継ぎの時だけ離れる唇に、つい寂しい声を出してしまう自分に恥ずかしい。
天宮さんは私の唇全体を挟むようにしてキスをして、息が苦しくなっていく私は天宮さんのシャツの腰あたりを掴んでいる。
「…っは」
『はぁっ…ぁ』
ようやく離された唇はじんじんとしていて、顔が真っ赤な天宮さんは私の両肩に手を添えたまま少し俯いていた。
「…っ、怖かったよね」
不意に顔を上げてくれたと思えば、焦った表情をして右手で頬に触れた。
何かを拭うようにして触れられた天宮さんの親指に、湿った感覚がするのがわかった。
「泣かせちゃったね、ごめん…」
『ぁ、私…泣いて』
でも、怖いわけでも嫌だったわけでもなかった。
好きで好きで堪らなくなって、嬉しくて、でも少し苦しかっただけで。
『…天宮さ』
「ね、Aさん」
名前を呼んで誤解を解こうとした私の言葉は遮られ、天宮さんはいつもの笑顔で言った。
「僕のこと…名前で呼んでくれないかな」
『……え』
突然の名前呼び要求に困惑していると、両肩にあった手はするすると下に降り、手の甲を親指で包むようにして繋がれた。
「…1回でいいから」
『ぅ…』
「恋人…だし、近くに感じてて欲しい」
そんな強請りに応じない訳にも行かず、脳内であの自己紹介がリフレインされる。
『…しっ…翔太、さん』
「…っ、やば可愛すぎ…」
可愛いと褒められるのも慣れていない私は、耐性もないまま赤面していた。
「…ありがと、Aさん」
『い…え』
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まか@書き方迷子(プロフ) - 褓さん» ありがとうこざいます頑張ります！(笑) (2020年3月14日 22時) (
レス) id: 840e879cf9 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - つい先程読み終わりました！笑 続編の更新をも気長に待ってますね！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
まか@書き方迷子(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます！ それは良かったです…。続編もよければ読んでいただけると嬉しいです！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 840e879cf9 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。。久しぶりに小説読んでキュンキュンしました（ ; ; ）2人の初々しさが堪りませんでした…！！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
まか@書き方迷子(プロフ) - Noel*26さん» 天月くんなら娘溺愛して甘やかすやろなぁ…っていう偏見で、普通の“ちゃん”より“ちゅわん”のがしっくりくるなって決めつけました(笑) ありがとうございまぁあああぁあぁぁぁぁぁぁあth (2020年3月6日 21時) (レス) id: 840e879cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まか@書き方迷子 | 作成日時：2020年1月2日 10時
