▼Emotion ページ27
作った、というよりも無理矢理感がとてつもなく放出(?)されている笑顔を向けて、グッとマグカップを逆さにしてココアを一気飲みしたAさんは、そうだ と思い出したように言って自分のバッグからゴソゴソと何かを取りだした。
『あの…どうぞ、これ』
「……これって」
『作ってみたんです。ちょっと早いですけど…』
気恥ずかしそうに目を伏せながら言ったAさんは、可愛いお菓子であろうものを包んでいるラッピングペーパーを見て嬉しさで固まった僕に、一瞬しゅんと落ち込んだ顔になってすぐさまお菓子を取り返そうとしながら謝った。
『ご、ごめんなさい！困りますよね…ほんと好みも聞かずに勝手に…』
「あぇ、いや…」
すっかりAさんの手に納まったお菓子は、ぎこちなくもとあったバッグへと戻されようとしていた。
「ま、まって」
『そうですよね…ほんとすみません』
「ん？えっと…」
『あ、ごめんなさい…』
とりあえずお菓子を貰おうとして手を差し伸べながら、Aさんを見た。
「お菓子…だよね、見せてよ。可愛い」
『え、？でも、苦手かも……』
「大丈夫。Aさんの手作りでしょ？何としてでも食べるから」
僕の発言が面白かったのかなんなのか、Aさんは薄く笑って どうぞ と控えめにお菓子をくれた。
包装紙を開けてみると2つのガトーショコラが並んでいて、ふわっと甘い匂いがした。
「美味しそう…。後でゆっくり食べる！」
『ふふ、喜んで貰えて嬉しいです』
掴めそうで掴めないような、そんな感覚に陥ってしまうような儚い笑みは堕落の底へ落とされてしまうようで。
だけど、それを拒まない僕は貴方に相当溺れているようだ。
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まか@書き方迷子(プロフ) - 褓さん» ありがとうこざいます頑張ります！(笑) (2020年3月14日 22時) (
レス) id: 840e879cf9 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - つい先程読み終わりました！笑 続編の更新をも気長に待ってますね！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
まか@書き方迷子(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます！ それは良かったです…。続編もよければ読んでいただけると嬉しいです！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 840e879cf9 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。。久しぶりに小説読んでキュンキュンしました（ ; ; ）2人の初々しさが堪りませんでした…！！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
まか@書き方迷子(プロフ) - Noel*26さん» 天月くんなら娘溺愛して甘やかすやろなぁ…っていう偏見で、普通の“ちゃん”より“ちゅわん”のがしっくりくるなって決めつけました(笑) ありがとうございまぁあああぁあぁぁぁぁぁぁあth (2020年3月6日 21時) (レス) id: 840e879cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まか@書き方迷子 | 作成日時：2020年1月2日 10時
