その兄妹､悉く狂気｡【太宰治】

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帰って来ました！！
これからも更新頑張ります！！
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私は､治の分身だ｡
故に私は治を受け入れたく無かった｡
幼い頃､誰かも最早思い出せぬ誰かに云われた｡

"二人居る意味は何?"

誰かも思い出せないのに､その言葉だけは覚えている｡
私達は､互いが自分で､鏡｡
片方の罪は両の罪｡片方の幸福は両の幸福｡
そう思っていたのに､
私は治を受け入れたく無かった。

太宰「珍しく浮かない顔をしてるね､A｡」

『何､少し考えたい事が有るだけだよ｡』

太宰「ふゥん｡」

私が知る中で誰よりも黒の似合う私の分身｡
しっかり二人居て､私達が在るなら､
受け入れたら､それは治一人と変わらない｡

太宰「一寸散歩に行かないかい?」

『良いね､行こう｡』

でも｡


『治､新しい香水を着けてるのかい?』

太宰「あ､解る?」


稀に見せるその笑顔の為になら私は治を受け入れたいと思う｡



異常だ｡




私は､異常だ｡


私達は異常なのだ｡



太宰「Aこそ､今日は黒い服じゃ無いのだね｡」

『似合わないかな?』

太宰「とても似合っているよ｡」

『ふふ､そうかい｡』


人は拳を握って笑うことは出来ない｡


誰かが云った｡



私は､笑えて居るだろうか｡

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