焦り。 ページ20
…それからのAの生活は、パダワンの時に戻ったようだった。
ジェダイマスターになってから。特にここ最近は寝る時間帯もバラバラでトレーニングもあったもんじゃなかったのが、今では規則正しい過ぎて困るほどの生活に変わる。
まずは、早朝から二時間の瞑想。
それに、クローン達より少し美味しい朝食。
そして今日のニュースや、今どのジェダイがどこで戦っているのか。戦況はどうなのか。それを把握するわけだが、まっさきにオビワンやアナキンの戦況を確認するは言うまでもない。
そして戦況の確認が終わるとティのジェダイ評議会に参加することになる。
時折、意見を求められながら評議会を終了すると、それからはパダワンの時のように体術やセイバーの訓練に打ち込んだ。
一か月眠っていたのもあって、思い通りに動くと思っていたAの体はおもりが付いたように重たく感じる。
おまけに体力も衰えていて、眠っていた一か月前の自分を叩き起こしたいほどだった。
「はぁ…はぁ……。」
「A。」
「マスター…。」
クローン達が練習していない時間を借りて、ティに独自に作ってもらった想定型戦場マニュアルでの戦闘訓練。
実際の戦場と同じくらいのブラスター量にまで増やしてもらい、その練習場を駆け巡り、ドロイドの向こう側にある旗を取ったら終了。
これを、何度も何度も繰り返しているのだ。
とうとう体力が限界になったAは、息を切らしながら練習場を座って眺めているとティがそんなAに話しかけた。
「焦りを感じるわ。なにかが貴方を焦らせてる。」
「…早く戦場に戻りたいのです。215突撃部隊のみんなや、」
「マスターケノービやスカイウォーカーのところへね。」
「…はい。」
図星であるAの心の奥にくすぶる「寂しさ」が、彼女をぎゅっと圧迫する。
「執着してはいけないと私は教えたはずよ。」
「もちろん。承知しています。」
「貴方とマスターケノービには、なにかスカイウォーカーとはまた違う何かを感じます。」
「……っ! さすがにそれはありません。イニシエト時代から同じであるが故です。」
「そうだと良いけれど。ジェダイオーダーに忠誠を誓ったことを忘れないで。貴方は大事な弟子なのだから。」
「もちろんです。マスターと同じようにアナキンやオビワンの事を大切に思っています。」
「そう信じています。私は部屋に戻りますから、貴方も早く体を休ませて。」
「はい、マスター。おやすみなさい。」
24人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
monika0419otome(プロフ) - 励みになれば幸いです。寒いじきが多いので体に気をつけて更新を楽しみして待っています (2020年11月11日 18時) (レス) id: a6785adcd3 (このIDを非表示/違反報告)
こにしりおん(プロフ) - monika0419otomeさん» いつもコメントありがとうございます。とても励みになっています!! (2020年10月24日 1時) (レス) id: b705799650 (このIDを非表示/違反報告)
monika0419otome - 楽しく読まてもらいました更新を楽しみにしています 体調無理のないように頑張って下さい (2020年10月15日 21時) (レス) id: 79369123f4 (このIDを非表示/違反報告)
小西 利音(プロフ) - クロセさん» わーーーん!こんな早くに見てくださってありがとうございます!!マジで泣きそうなくらい嬉しいです。まだまだ体調が安定しませんが、オビワン愛で乗り越えます!元気が出ました。コメントありがとうございました。 (2020年10月12日 4時) (レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
クロセ(プロフ) - 待ってました!!続きが見れて嬉しいです!続きも楽しみにしてますので、ご自愛くださいませ! (2020年10月12日 4時) (レス) id: c80b4d78c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こにし りおん | 作成日時:2020年6月28日 2時