重岡大毅、君にデレ期。

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〆．



Aの精神年齢が12、13歳くらいということは、



精神年齢5歳と言われてる俺より上………！？



俺のスウェットの上だけでワンピースみたいになってるAを眺めながら、焦る。



「歯磨きしよか？」



「うん、」



「はい、一緒にしゃこしゃこしよな？」



頼られる存在になりたい。



甘えられる存在になりたい。



そんな気持ちでつい親みたいに子ども扱いすれば、



Aは沈んだ顔を見せた。



「大ちゃんは、大人なんだね」



「え、」



「…………ううん」



長いまつ毛がぬれていた。



俺が背伸びしてもしゃあないか。



やって、俺とAは同い歳の幼馴染。



近所の兄ちゃんでも、学校の先生でもない。



Aと一緒に歩んでいけばええんよな。



「俺は精神年齢50万億歳やからな！」



「50ま…………それは酷い」



「酷いってなんやねん！」



「歯磨き粉飛んだよ？」



「ああああっ？！」



Aが楽しそうに目を細めたから、安心した。



そうやってふざけてるうちに夜は更け、



Aを抱き枕にし、布団にこもる。



誰かと一緒に寝るとか、ちっちゃい頃にじいちゃんと……以来かな。



「大ちゃん……いいの？本当に」



「なにがぁ？」



「私と暮らすこと……」



「当たり前やんか」



精神年齢だけ見れば小学生中学生。



そんなAが、こんなに生活に不安を抱かなあかんやなんて。



「俺が一緒に暮らしたいから、ええの」



「…………うん……」



やけに沈んだ声。



なんか怖くなって、少し強く彼女を抱き締めた。









翌朝。



パチリとまぶたが開いたのに、その視界がAをとらえることはなかった。



「A………？」



焦って体を起こすと、



Aは部屋の端で丸まって寝ていた。



「床やん……」



お姫様抱っこでベッドへ運ぼうとすると、



Aがゆっくり目を覚まし、



そのくりくりな瞳は潤いに満ちた。



〆．

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