Episode 40 ページ43
「お前は…NOCか?」
一つ目からどストレートな質問。
しかし先程、誠実でいることと思ったばかりなのだ。
偽りなく話すことだけに努めよう。
『そうなりますね。』
「所属は?」
『
「なぜ組織に潜入した。」
淡々と答えていたが、ここで詰まってしまう。
いくら頭では誠実でいようと思っていても、やはりどこかで真実を言って信じてもらえるのだろうかという不安はよぎる。
いっそのこと、嘘で誤魔化して上手く取り繕ってしまおうかとまで考えて、その考えを否定する。無理だ。ジンさんが嘘に気づかないわけがないし、私は嘘をつくのが下手だ。
人の嘘を見抜くことは得意。
ずっと、大人の顔色を伺ってきたから。
でも、逆は苦手。嘘を上手につけた試しがない。
どうしてか、答えをずっと探していたけど結局見つからなかった。
赤井さんは答えを知っているようで、悩む私を揶揄っていたな。
もう、答えを教えてもらうことは出来ないのか…。
『……。』
「質問に答えろ。」
ダメだ!やっぱり嘘なんてつけない。
正直に答えよう。
『……あなたに会うためです。』
「…正直に答えろと、」
『本当です。
16年前のあの日から、私はあなたに会うために生きてきた。
あの時なくなるはずだった、この命を生涯あなたのためだけに使うために。』
ジンさんのエメラルドグリーンの瞳をしっかりと見据えて話す。
これが、今の私の中にあるすべてだ。
「俺があの時銃を投げなければ、お前はほぼ確実に金持ちの家に引き取られていたんだぞ?
今より幸せな未来が待ってたかもしれねぇ…」
そんな私を、まるで試すようにジンさんは畳み掛けてくる。
そんな未来を考えなかったことは無い。
でも、そんなのは…
『そんなの…生きてるなんて言いません。そんな人生、私は望んでない。私はこの命をあなたのために使いたい、それじゃダメですか?』
切なる願いを胸に…もう一度、ジンさんの瞳を見つめた。
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あいか(プロフ) - はじめまして、あいかともうします!この小説の続きが気になるので早めの更新頑張ってください!! (2017年7月30日 16時) (レス) id: 70607cf5f4 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます!頑張って更新します! (2017年6月8日 19時) (レス) id: 8bc9afdc49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - すごく面白いです!続き楽しみにしてます♪ (2017年6月8日 12時) (レス) id: 536a82edec (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます!コメントいただけるだけで執筆に俄然やる気が出ます!!頑張ります!! (2017年3月7日 0時) (レス) id: cf32376341 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - 続き楽しみに待ってますm(。≧Д≦。)m (2017年3月7日 0時) (レス) id: 219aa5a094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんたん | 作者ホームページ:
作成日時:2017年2月19日 11時