Episode 31 ページ34
タートルネックのニットワンピに着替えてリビングへ行くと、赤井さんがコーヒーを淹れてくれていた。
『あ、わざわざすみません。ありがとうございまーす』
「別に構わんさ。」
特にやることもないのでコーヒーを飲みながらソファで読書をする。
日本に来て1年経った今では日本語も随分と読めるようになった。(難しい漢字はまだ読めないけど)
にしても推理小説は難しい漢字が多くて困る。
もっと簡単なものを読めばいいんだろうけど、わかりやすい日本語の本はないかと赤井さんに尋ねた時、無言で絵本を差し出されたのでつい床に叩きつけてしまった。
それ以来、妙に意地を張って難しい本を選んでしまう。
まあ、そんなこんなで辞書片手に読書をしているのだけれど…
何だか、物凄く、視線を感じる。
この家の中で私に視線を送ってくる人は実質、一人しかいないのだけど…
『…赤井さん?どうかなさいましたか?』
「ん、あー…いや。なんでも…ない」
『なんですか、そんな歯切れの悪い返事されたら逆に気になるじゃないですか。』
「いや、その…フォスターは、いつも首を隠しているなと思ってな…」
『あぁ、これのことですか』
タートルネックを引っ張って見せれば、赤井さんはバツが悪そうに目をそらした。
『別にいいですよ、むしろ…今まで質問されなかったのが不思議なくらいです。』
「詮索するのは…あまり好きではないからな…」
好きじゃないのに、聞いてきたってことは…よっぽど気になっているんだろうか…
『いいですよ、別に。この下に何があるのかお教えしますよ。』
読みかけの小説に栞を挟んで、ちょっと待っててくださいと言い残して私は自室に入った。
着ていたニットワンピを脱いで鏡の中の自分と対面する。
私が首元を触れば、鏡の中の私も首元に触れる。
その首元には幼少期から消えない。
痣があった。
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あいか(プロフ) - はじめまして、あいかともうします!この小説の続きが気になるので早めの更新頑張ってください!! (2017年7月30日 16時) (レス) id: 70607cf5f4 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます!頑張って更新します! (2017年6月8日 19時) (レス) id: 8bc9afdc49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - すごく面白いです!続き楽しみにしてます♪ (2017年6月8日 12時) (レス) id: 536a82edec (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます!コメントいただけるだけで執筆に俄然やる気が出ます!!頑張ります!! (2017年3月7日 0時) (レス) id: cf32376341 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - 続き楽しみに待ってますm(。≧Д≦。)m (2017年3月7日 0時) (レス) id: 219aa5a094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんたん | 作者ホームページ:
作成日時:2017年2月19日 11時