Episode 28 ページ31
『マスター、オーロラを一つ。
騒がしくしてごめんなさいね…』
カクテルを頼むついでに謝れば、初老のマスターはお気になさらずと笑い返してくれた。
寛大な男性って素敵…
「オーロラ…か」
赤井さんがか何かを考えているような仕草でつぶやく。
それに付け加えるようにバーボンがつぶやく
「カクテル言葉は…"偶然の出会い"でしたっけ?」
『はい。この出会いはきっと偶然ですから。』
「必然だとは思わないのか?」
手に持ったライのロックをカランと傾けながら赤井さんが尋ねる。
『思わないよ。私が信じる必然はこの人生で後にも先にも一つだけ。』
「どうせ、教えてはくれないのだろう?」
『もちろん。』
そう答えれば、赤井さんがそれ以上詮索してくることは無かった。
バーボン達は少し気になっていたようだけど。
私が信じる必然は一つ…
あの日、ジンさんと出会ったこと。
あれだけが私の信じる"必然"
あれ以降の出来事は全て偶然。
あの日のたった一つの必然があったから、今の偶然が積み重なってるだけ。
早く…会いたいな。
そうは思うけれど、今の私の立ち位置ではあの人に会うなんて不可能に等しい。
私は赤井さんだけが目立つように常に下っ端でいる。
だから、幹部の人たちの情報は噂程度でしか入ってこない。
赤井さん伝いで入ってくる情報にも限りがあって、距離が近づいているのか…離れているのか…不安になってしまう
『難しい…なぁ』
ポツリと呟いたはずの言葉は他の3人にしっかりと聞こえていたみたいで怪訝そうな顔でこちらを見てくる。
そんな3人に私は誤魔化すように笑ったあと、ベルベット・ハンマーを頼んだ。
"今宵もあなたを想う"
「一体…俺の妹君は誰を想っているんだろうな」
「ライ、あなた兄なのに知らないんですか?というか、彼女の名前くらい教えてくれてもいいんじゃないですか?」
「こいつは、未來だ。未來は秘密が多いやつなんだ」
「未來ちゃんねぇ…兄妹ってそんなもんなのか?」
「僕には妹はいませんからわかりませんね」
「…こいつは…特別なんだよ」
私が酔って眠ってしまった後にそんな会話がなされていたことを私が知るのはもっともっと後の。。
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あいか(プロフ) - はじめまして、あいかともうします!この小説の続きが気になるので早めの更新頑張ってください!! (2017年7月30日 16時) (レス) id: 70607cf5f4 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます!頑張って更新します! (2017年6月8日 19時) (レス) id: 8bc9afdc49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - すごく面白いです!続き楽しみにしてます♪ (2017年6月8日 12時) (レス) id: 536a82edec (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます!コメントいただけるだけで執筆に俄然やる気が出ます!!頑張ります!! (2017年3月7日 0時) (レス) id: cf32376341 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - 続き楽しみに待ってますm(。≧Д≦。)m (2017年3月7日 0時) (レス) id: 219aa5a094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんたん | 作者ホームページ:
作成日時:2017年2月19日 11時