Episode 25 ページ28
消去法でいくと…
『彼女さん、ですか?』
「…」
『図星ですね?』
「どうしてわかったんだ?」
『ハイネックがほとんどで、しかも私好みだったので何も知らない人が買ったわけじゃないのはわかりました。
それで、赤井さんじゃないとすれば、ジェイムズさんはレディース服を買うような人じゃないから、消去法で赤井さんの彼女さんかな、と。』
「大したものだな。」
そう言って赤井さんがふわりと微笑む。
少し、少しだけ赤井さんの笑顔にドキッとした。
いかん、いかん、イケメンにほだされちゃダメだ。
「だが…俺はフォスターと恋人の有無についての話をした記憶がないんだが…?」
『そんなの、見てればわかりますよ。
ある日を境に、赤井さんはそれまでよりも頻繁に髪型を気にするようになりましたし、時間にも敏感になりました。人が急にこのように態度を改めるのは、大抵恋をした時か何か後ろめたいことができた時ですからね。』
かくいう私も16年前のあの日を境に随分と周りに対する態度が変わった。
まあ、私の場合は後者が原因なんだけれども。
「よく気付いたな」
『なんとなくです。』
「フォスターの言う通りだ。
あの衣服を揃えたのは俺の付き合っていた彼女だ。
君の普段着ていた服を何パターンか伝えるとすぐに用意してくれたよ。」
『ありがたいです…って、付き合っていた??なんで過去形なんです?』
「ああ…潜入捜査をする前に別れたのでな…」
マジかよ…
『それは、なんとも…その、はい。』
「何が言いたいのか知らんが、捜査に私情は挟めないからな。」
『ですよねぇ…というか、赤井さん…宮野さんとはどうなんですか?』
「まあ、まあ…だな」
『彼女の運転する車の前に飛び出すなんて、赤井さんも勇気ありますねー』
「棒読みで言われてもな。」
『あはは、本当…体張りますよね。』
私には…信じられない
「任務のためだからな」
『かっこいいー』
思ってないだろ、なんて言いながら私を小突く赤井さんが何だか眩しく見えてしまうのは、きっと私の心が暗いせい。
赤井さんが本当の私を知ったら…きっと私のこと、嫌いになっちゃうんだろうな。
その時まで、仮初めの部下として、仮初めの兄妹として笑っていられるといいな。
笑顔が崩れるまであと1000日
ラッキーアイテム
ボイスレコチェンジャー
ラッキードリンク
リースリング
131人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいか(プロフ) - はじめまして、あいかともうします!この小説の続きが気になるので早めの更新頑張ってください!! (2017年7月30日 16時) (レス) id: 70607cf5f4 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - ゆらさん» コメントありがとうございます!頑張って更新します! (2017年6月8日 19時) (レス) id: 8bc9afdc49 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - すごく面白いです!続き楽しみにしてます♪ (2017年6月8日 12時) (レス) id: 536a82edec (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます!コメントいただけるだけで執筆に俄然やる気が出ます!!頑張ります!! (2017年3月7日 0時) (レス) id: cf32376341 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - 続き楽しみに待ってますm(。≧Д≦。)m (2017年3月7日 0時) (レス) id: 219aa5a094 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のんたん | 作者ホームページ:
作成日時:2017年2月19日 11時