第３９話 レモンパイ ページ40
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翌週の土曜日。私と園子、そしてコナン君は小五郎おじさんのレンタカーで別荘まで連れて行ってもらった。
別荘につき、出迎えてくれた麻美先輩に園子がまずは明日の誕生日に向けたお祝いの言葉を伝えた。
それから中に案内されて、私達は推理研究会の方々を紹介してもらった。
部長の沢井学さん、副部長の早坂智子さん、野口茂久さん、宮崎千夏さん、森本喜宣さん…皆東都大学文学部のエリートの人ばかり。おまけに推理研究部というのだから、きっと新一も来たら楽しめただろう。
別荘についてから少しして、料理を出すのを手伝っていると、麻美先輩が紙袋から箱を取り出した。中には美味しそうなレモンパイが入っていて、私は思わず感嘆の声をあげてしまった。
「わー…！ 美味しそうですね！」
「フフ、ありがとう。工藤君に一番食べさせたかったんだけどね」
「一番って…それじゃ新一、レモンパイが好きなんですか？」
「ええ、彼の好物よ！ 今日彼が来てくれると思って皆にコレ、宣伝しちゃったから、一応持ってきたのよ…」
新一の好物がレモンパイなんて、少しも知らなかった私は、先輩の作ったというその美味しそうなパイを不思議な想いでみつめた。
先輩は新一のことよく知ってるんだ。幼馴染の私が少しも知らなかったことを…。
そう感じて、私は胸の奥に切なさが渦巻いた。
すると、突然麻美先輩が皿を拭う手を止めて、「じゃあ」と呟いた。
「なんなら教えてあげよっか？ コレの作り方…」
「い、いいんですか？ あ、でももう先輩のレモンパイがあるし…」
「いいからいいから、気にしないで。念のために材料は買っておいてあるし……ね？」
先輩はそういって、自分の作ったレモンパイを冷蔵庫に入れた。振り向いた麻美先輩の、その優しい笑顔をみて私は心が温かになった気がした。「お願いします」と私がそう言ったところで、リビングで準備をしていた蘭がやってきた。
「どうしたんですか？」
「今からレモンパイを作るのよ。あなたも一緒にどう？」
蘭はそれを聞いて興味津々の表情で「是非！」と答えた。
まずはレモンピールを作る。これは蘭が担当することになり、私は先輩にレモンカードとアーモンドクリームの作り方を教えてもらうことに、そして、先輩はパイの生地と食パンで土台を作ることとなった。
調理時間は大体二時間で、なんとか食事中には出来上がりそうだった。
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FenGkaz710(プロフ) - 2章楽しみ (2020年6月16日 19時) (
レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎたのでシリーズ化していると思いました……。面白過ぎます！！！更新応援しています！！！シリーズ化大希望です！！！！！ (2019年12月6日 3時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
Akiko Tanei(プロフ) - 首を縦に触るのではなく、『振る』ではないですか？ (2019年9月8日 11時) (レス) id: acbd1e9f39 (このIDを非表示/違反報告)
? ????? ?(プロフ) - 第1章おつかれさまでした！すごくすごく続き楽しみにしてるので更新早くして欲しいです(>_<) がんばってください！！♪ (2019年8月9日 1時) (レス) id: e7d5c65650 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにー(プロフ) - 茅架さん» 作者様本人ではなくすいません。その文書は合っていますよ！"違わず"というのは"たがわず"と読み、間違わずと言う意味です。 (2019年8月1日 1時) (レス) id: 2d86003c92 (このIDを非表示/違反報告)
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