File：45��ポアロ��主人公side ページ47
『あ、A？ もう夜ご飯食べた？』
「いや、まだだけど」
あの後も何度か勝負を挑まれたものの、諦めるという選択肢を選んだ黒羽。そして対戦からUFOキャッチャーに切り替えれば予想以上に取れた景品。
それを袋に入れて貰い、店を出た。そして駅まで黒羽を見送った後、自宅へと足を向けていれば鳴り出した携帯。
それは未だ働いている筈の姉で。不思議に思いながら繋げれば、いつもと変わらないような内容に拍子抜けしながらそう返す。
『だったら、今夜はポアロで食べない？』
夕食を作る手間も省けて良いだろうと思いながら、素直に頷いた。電話を切ってから、暫くして着いたポアロ。19時近い所為か、客層は少ないように見えた。( 探偵事務所の電気が消えてる。珍しい )
「あ、早かったね！」
「いらっしゃい、Aくん」
カランカランと心地良い音がして、向けられる二つの視線。テーブルを拭いていた姉さんは俺と気付けば、ぱっと顔を輝かせてカウンターへと手招きする。
それに従ってカウンターに有る椅子へと腰掛ければ、ティーカップを拭いていたマスターが挨拶してくれて、こんばんはと返した。
「じゃじゃーん、お姉ちゃん特製のオムライスです！」
「…うさぎ」
「えへへ、可愛いでしょ？」
目の前に置かれたのは、美味しそうなオムライス。ご飯を包む卵にはケチャップでウサギが描かれていた。( 確かに可愛いとは思うが、コメントはしづらい )
「あれ、不評？ 蘭ちゃんは凄いって言ってくれたんだけどな…」
「可愛いのは可愛いし、器用とは思うけど…逆に食べ辛くないか。絵を消すのに罪悪感が少し…」
「そこまで考えてなかった…」
「いや、でも小さい子は喜ぶ、と思う。……毛利と言えば、珍しく探偵事務所の電気消えてたけど」
落ち込んだ様子を見せた姉さんに内心苦笑して、スプーンを受け取る。そして、ふと思い出した事を口にすれば、姉さんは嗚呼と顔を上げた。
「少し前に色黒で高校生くらいの男の子が探偵事務所に入って行ったんだけどね、そのあと直ぐにお客さんも来たみたいで…皆で何処かに出掛けたよ」
探偵事務所に来る客と言う事は、探偵業務を依頼しに来たのだろう。そしてそれを受けた毛利探偵たちがその場へ向かったと言う可能性が一番高い。然し全員という事は今は小学生の工藤も含まれる訳で。( 家族連れで依頼って不思議と言えば不思議だな )
「実は買い出しの時にその男の子と会って、事務所に案内したんだけど…関西弁だったんだよね」
「関西弁？」
・
・
File：46��西の高校生探偵��主人公side→←File：44��ゲームセンター��黒羽side
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 519人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗羅(プロフ) - 架印�靴気�» 大変お返事が送れました……！その作品です〜！私も学生時代に読んだり、アニメ見たりしました！共感して頂いて嬉しいです！ (2020年2月16日 23時) (
レス) id: d095ed95fc (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - File41の安楽座椅子探偵物って、桜庭先生の“GOSICK”ですか？もしその小説であれば、私が高校生だった頃にハマって読むようになった小説なので、とても共感出来そうです。面白いですもの！ (2019年3月7日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - かなたさん» コメント有難うございます！そう言って頂けるととても励みになります。良ければ、続編も宜しくお願いします！ (2017年12月23日 22時) (レス) id: 8b4b0b36f7 (このIDを非表示/違反報告)
かなた - とても面白いです。更新楽しみにしてます！ (2017年12月23日 21時) (レス) id: a1ab06392a (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - 小娘さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです！ (2017年11月16日 14時) (レス) id: 8b4b0b36f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紗羅 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/__Rain__Oo_
作成日時：2017年9月5日 22時
