File：35��サングラスの男��主人公side ページ37
「人形を失くした？」
「うん…わたし、ちゃんとトイレの前に人形の入った袋を置いたの。でもトイレから出たら無くなってて…替わりにこの袋が…」
香月や工藤と話しながら時間を潰していれば、涙ながらに戻った歩美ちゃん。どうやらヤイバーの人形を入れていた袋が行方不明になったらしい。
「似たような袋だから、中身を確認せずに誰かが持って行ったんだろうな」
淡々と言えばえ〜！と涙目で見上げられて、内心苦笑い。( 表情がコロコロ変わる子供の相手は、少し苦手だ )
「とにかく、この袋のなか見てみよーぜ！」
「お、おい…」
工藤が戸惑った様子を見せたものの、お構い無しに袋を引っくり返した元太君。その中には地図帳、双眼鏡、懐中電灯が入っていた。( 観光客のだとしても、懐中電灯は何の為に… )
「ん？ 何か挟まってるぞ…なんだこりゃ？」
地図帳から引っ張り出したのは、全て違う8つの記号のような絵と��ORO�瓩畔源�が書かれた、まるで何かの暗号のような紙。( ��ORO�瓩辰導里�… )
「あのー、」
「あーー私の袋〜〜！！」
声を掛けられて振り返ってみれば、サングラスに長髪の男。歩美ちゃんが男の持つ袋を指しながら言えばあ、やっぱり…と口にした。どうやら相手方も間違えた事に気付いて戻って来たらしい。
「Aお兄さん、歩美の間違いないよ！…よかったね〜、仮面ヤイバー♡」
袋を交換して、中身を確認するように言えばどうやら今度は間違いないよう。さっきとは打って変わって笑顔でそう言った彼女に、良かったなと短く返した。
「スミマセン…急いでいたもので…私の袋とあの子の袋を間違えてしまって…どうもお手数掛けました」
「いえいえ〜」
去る男にひらひらと手を振る香月を一瞥してから、そろそろ帰るかと口にして返事を貰うと東都タワーを出た。
「あー、腹減ったー！」
「お、じゃあ…何か食って帰るか？ 軽いもんだったらご馳走するぞ」
「ホント？ じゃあ…オレ、うな重ー！」
「わたし、お寿司！」
「では、ボクはフランス料理を……」
「ケーキ！」
「全然軽くない上に高級品ばっかだな！……詩織のケーキはお土産に買って行こうな、うん」
「…したたかな子供達だな」
元太君、光彦君、歩美ちゃん、詩織ちゃん達が連続で言った言葉。笑顔の子供たちとがっくりと項垂れる香月の対照的な彼らに小さく呟いた。
「あのー…」
「あれ、さっさの。…また何か用ですか？」
先程と同じように声を掛けられて振り返れば、またあのサングラスを掛けた男が立っていた。
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紗羅(プロフ) - 架印�靴気�» 大変お返事が送れました……！その作品です〜！私も学生時代に読んだり、アニメ見たりしました！共感して頂いて嬉しいです！ (2020年2月16日 23時) (
レス) id: d095ed95fc (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - File41の安楽座椅子探偵物って、桜庭先生の“GOSICK”ですか？もしその小説であれば、私が高校生だった頃にハマって読むようになった小説なので、とても共感出来そうです。面白いですもの！ (2019年3月7日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - かなたさん» コメント有難うございます！そう言って頂けるととても励みになります。良ければ、続編も宜しくお願いします！ (2017年12月23日 22時) (レス) id: 8b4b0b36f7 (このIDを非表示/違反報告)
かなた - とても面白いです。更新楽しみにしてます！ (2017年12月23日 21時) (レス) id: a1ab06392a (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - 小娘さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです！ (2017年11月16日 14時) (レス) id: 8b4b0b36f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗羅 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/__Rain__Oo_
作成日時：2017年9月5日 22時
