【名探偵コナン】 My Precious _ 03 【男主】 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:45,035 hit

File：104￤噂と言うのは￤主人公→塚本side ページ6

萩原研二Aくんの学校、もうすぐ文化祭だってー ?
榎本 Aそうですけど、何で知ってるんですか
萩原研二俺の情報網をナメて貰っちゃあ、困るぜ
榎本 A一歩間違えたら、ストーカーみたいなので気を付けて下さい
萩原研二相変わらず、俺には冷たいな !

( テンション高く来られたら、逆に冷静になるだろう ) ( ── 変わらないな、この人も ) 五十音順で受ける内科検診。榎本のえは最初のあ行に辺り、順番が回って来るのは指で数えられる程早いもの。

研二さんには幼い頃に助けられて ( 彼曰く爆発した現場に防護服を着てない自分が居たら死んでたからお互い様、らしいが ) 、今も…メールが主では有るが連絡を取り合ったり、ご飯を食べに行ったりする位には友好関係を築いている。

松田陣平お前が冷たいって萩原が嘆いてんだけど、何事
松田陣平スマン、萩原の携帯見て把握した。
松田陣平煩ェかもしんねーけど、構ってやって。何気にお前んとこの文化祭楽しみにしてたみてーだから

立て続けに送られて来たメールに再び画面を見れば、同じ職場に居るであろう陣平さんで。( 正反対に見えるタイプだけど、根本的には似てるんだろうな )

( と言うか、そもそもメールでもテンション高く無い事ぐらい分かってるだろうに ) 電子機器を通すと現実よりもテンションが高い奴は稀にいるが、俺がそれに当て嵌る訳もなく。( 寧ろ、香月には機器を通した方が顔が見えない分、冷たく感じると言われた事も有る位で )

「榎本～」

取り敢えず、研二さんと陣平さんには後で返そうと携帯を仕舞う。それと同時に塚本がクラスへと戻って来る。自分の席に着きながら話し掛けて来た彼女に顔を上げれば、さっきの話だけどと口を開いた。

・

「さっきの噂の真相っての、うちのクラスしか知らないけど大丈夫なの？」
「……噂って言うのは基本的には面倒でしか無いが、逆に便利な時も有る」
「つまり？」
「それは今説明するよりも、そうだな ── 明日になれば、嫌という程分かる」

素朴な疑問を投げ掛ければ、なんて事無いように返して来る榎本。相変わらず無表情では有るものの、その声には確信めいたものがあって。

── そして翌日。あの言葉が＂確信めいたモノ＂ではなく、＂確信していた＂のだと言う事を思い知らされることとなるのだった。

・

・