【名探偵コナン】 My Precious _ 03 【男主】 (ページ11)

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File：109￤キャンプ場￤コナンside ページ11

「あ、来た」
「Aお兄さーん！」

エンジン音を響かせながら、私服でバイクに跨ってやって来たAさん。そして慣れた様子でヘルメットを外すと、既に集合していた俺達を見回しながら僅かに首を傾げた。

「悪い、遅れたか？」
「ううん、俺達が早く集まっちゃっただけだから」

Aさんの言葉に緩く首を振れば、そうかと頷いた。そして続け様にバイクの荷物入れから少し大きなビニール袋を取り出しては、俺へと差し出す。

「なにこれ？ …わ、お菓子がいっぱい入ってる」
「姉さんが持って行けって。…あの子達なら食べ切れる量だとは思うんだが」
「嗚呼、成程。うん、元太達ならペロッと食べると思うよ」

首を傾げながら受け取れば、その中にはお菓子の大量に入っていて。梓さんも悩んだ挙句に全部買っちゃえとか思ったんじゃないだろうかと勝手に想像しつつ、礼を言って車に乗せた。

「…ええっ、車で一緒に行かないの！？」
「悪い。それに博士の車で行くんだったら定員オーバーだろう」

車から降りた所で急に聞こえた歩美ちゃんの大きな声。何事だと思いながら其方を見れば、ヘルメットを持ったまま、彼女に視線を合わせるようにしゃがんでいるAさん。( 話からするにキャンプ場までの行き方か )

「そう言えば彼…絶対、車には乗ろうとしないわよね」
「嗚呼…そう言えばそうだな」

ふと隣に立った灰原の言葉にこれまでのやり取りを思い出しつつ、確かにと頷く。何度か共に行った警視庁でも高木刑事達が送ろうかと声を掛けてくれていたのを丁寧に断っていたし、昨日の台詞からしても車に乗ろうとしてないのは事実。

( 車が苦手とか？それか乗り物酔いするタイプ？ ) ( でも、バスとかは平気そうだったっけ )

「よし！全員揃ったことだし、そろそろ行くかのぅ！」
「「「おー！」」」

博士の後を追いながら行くと言ったAさんに頷くと、全員で車に乗り込む。そして彼が後ろに着いて来て居るのを時々確認しながら、キャンプ場へと向かった。

「よーし、テント完成じゃ！！ワシと哀君、A君はカマドを作るから、君らはその辺の森から薪になる枝を拾って来てくれ」
「「「ほーい！」」」

キャンプ場へと着くと荷物を置いては、テントを張り始めた博士とAさん。暫くするとそれも完成し、博士が俺達へと声を掛ける。それに頷くと、３人と一緒に森へと歩き出した。

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