【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ44)

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File：92￤七人￤第三者side ページ44

「俺も中を探してみる。それから、ハンカチの主は分かったのか？その中にピスコ候補が居るようなら目暮警部達に言って、足留めして貰うが」

『うん、お願い！紫色のハンカチの持ち主は ── 』

紫色のハンカチを持っている筈の七人の名前を聞いた後、灰原を見付けたら連絡すると切れた通話。刑事と話すとなれば仕方無いと人知れず変装を解く。

( ん？ ) その時、コナンから受け取った欠片が光ったような気がしてポケットから取り出すA。そして僅かに手を翳せば、ぼんやりと光る欠片。( ── 成程、蛍光塗料か )

「大和さん」

「Aくん…！？」

そして警察集団の中に香月の父・大和を見付けていたAは迷う事無く、彼に近付く。呼び掛けに振り返って、Aの姿の捉えた大和は驚きに目を大きく見開く。

「どうして此処に…？」

「色々有ったんですけど…それよりもお願いが有って」

「お願い？」

首を傾げた大和に頷くと、紫色のハンカチの件を告げる。詳しい事はまだ分からないが、落ちて来たタイミングがタイミングだった為に容疑者が犯行時に使用したのでは無いかと口にした。

「じゃあ、その紫色のハンカチを持ってない人物が最も怪しいと言う訳だね」

「はい、でも大した効力は無いと思います。── だからこそ、本当にお願いしたいのはその七人をホテルから一歩も出さないようにする事。まだ何かを見付けられる可能性も有りますから」

Aの真剣な表情に何か有るんだろうかと感じたものの、相手を困らせたり、無意味な事を口にするような人では無いことは大和は良く分かっている。

警部に話してみると言った大和に頷いたと同時に博士の携帯へと電話を掛ける。コナンと無事に合流出来た事のを確認した後、事件の情報が有ったら教えて欲しいと返した。

そう時間の経たない内に集められた七人。

作家、南条実果

プロ野球球団オーナー、三瓶康夫

音楽プロデューサー、樽見直哉

アメリカ女優、クリス・ヴィンヤード

大学教授、俵芳治

自動車メーカー会長、枡山憲二

アナウンサー、麦倉直道

奇しくも、司会をしていた麦倉以外全員がシャンデリアの傍に居た人物である。そしてその中から容疑者は絞られる。

コナンやAが言うように拳銃が使われていたのなら、司会として注目を集めていた麦倉には難しい。

シャンデリアの真下に居たクリス、自身も怪我を負った俵氏のふたりもまた鎖を狙う事は出来ない。また証拠品となる鎖の欠片を吐き出した三瓶も同様。

容疑者は南条、樽見、枡山に絞られた。

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