【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ36)

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File：84￤悪魔￤第三者side ページ36

「動いて大丈夫なのかい？熱は？」

「勝手に此方に来てすみません。悲鳴が聞こえた時に目は覚めてたんですけど…中々体が動かなくて。今は薬が効いてるのか少し楽になりました。……後、事件の件は高木刑事に」

未だ顔色の悪いAに真っ先に駆け寄ったのは、連れて来た張本人である智明。熱が高かっただけに直ぐに動けないのも無理無いよと口にした。

「A先輩、どうして此処に？」

「朝から咳はしてたんが、夕方くらいから具合悪くなってな。…診察後、そのまま寝かせて貰ってたんだ」

「具合が悪い所申し訳無いが…さっきの話は本当かな？」

「けほ、…はい。香月が元バスケ部なんですけど…今日、引退したメンバーが集まって後輩達と試合するって言うので、それを見学してたんです。その後、一緒に病院(ここ)に来たので」

蘭と目暮の疑問に答えたAは、高校に確認して貰うのが一番早いですけどと続けた。その間も小さく咳をしていて。

「もう良いでしょうか？ Aくんも悪化させたくないなら、無理に動かない方が良いよ」

すみませんと小さく謝った後、智明達と診療室へと再び戻るA。そして、ひかるの腕を智明が、足を怪我していたらしいミツを蘭が、それぞれ手当を済ませた。

「A先輩が具合悪そうなのって初めて見た気がするんですけど…大丈夫ですか？」

「昔から身体が強い方では無かったが…そうだな、風邪引くのは久しぶりかもしれない」

手当を終えた後、心配そうに見つめる蘭。少し考えた素振りを見せた後にそう口にしては、心配してくれて有難うと続けたAに彼女は安心したように笑った。

── その後、警察による事件当時の再現が行われた。仕事だと言ってしまえば、仕方無いと言える部分もあるのだが…

「いい加減にしてください！言ったはずですよ！停電する直前のアリバイはこの家にいた者､全員にあるって！なのに停電後の事を調べて一体何の意味があるんですか！？」

「だからそれは…」

「待て…」

「僕の目にはあなた方の姿は、ただの事故死を引っ掻き回して面白がっている風にしか見えません！疑う事に憑かれて…人を気遣う事を忘れてしまった悪魔にしかね！！」

遺族にとっては掻き回されて居るようにしか思えず…智明の怒りが爆発してしまう。然し警察も殺人事件の可能性が有る以上、下手な事は言えず。口を開こうとした小五郎を、目暮警部が止めた。

そんな中でも続けられる警察の実況見分、そしてコナンの単独行動。── そして事件解決へと導いたのは、矢張りコナンだった。

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