【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ34)

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File：82￤実況見分￤第三者side ページ34

「それで？義輝さんを発見した時の状態は？」

救急車で運ばれた義輝に、付き添っていた陽子が高木刑事と共に戻って来る。病院の方も手を尽くしたものの、蘇生は出来なかったと告げられた残酷な事実。

泣き出したひかるを心配そうに支える蘭。そんな彼女達を横目に現場となった風呂場では、連絡を受けて到着した警察による実況見分が始まっていた。

「こっちに頭を向けてグッタリと…」

「だが、なんでバスタブにつかったまま電気ヒゲソリなんかを…」

「主人の癖なんです…客を待たせている時はいつもそうしていました…その鏡も曇らない物を着けさせたくらいですから」

「しかし変わった方ですな…客を待たせて風呂に入るとは…」

「父は風呂好きで毎日、朝と夕食前に必ず入っていたんです…医者は生活感が大事だと言って…」

小五郎が状況を説明する中、最もな疑問に答えたのは陽子。そして続けられた感想に続いたのは智明で、目暮警部はホーーと声を漏らした。

「フン！自業自得じゃわい！！千晶の忠告を聞かんからバチが当たったんじゃよ！こりゃー、あの世にいる千晶からの折檻だったやもしれんのォ…」

「お、おばあちゃん！」

そんな中…被害者に同情する事無く、声を上げたのはミツで。驚いたような、諌めるような智明の声に、その千晶とは？と目暮警部が尋ねた。

「四年前に交通事故で他界した僕の母ですよ…」

「湯船で電気ヒゲソリ使うあの人に、千晶はいつも言っていました…＂危ないからコードをつけたまま使わないで＂って…」

その言葉に真っ先に反応した小五郎。陽子は隠す事なく、二年前に結婚した後妻だと答える。そして前妻・千晶とは看護学校の同期で良く愚痴を聞かされていたと続けた。

「警部！見て下さい」

「ん？」

「この鏡を使って立ったままヒゲを剃ろうとすると、ヒゲソリと延長コードの結合部分がバスタブの縁に…」

遺族と話していた目暮警部を呼んだのは、お湯の抜かれたバスタブに立っていた高木刑事。再現しようとしていたのか手にはヒゲソリが持たれているが、確かに結合部分が落ち掛けていた。

停電した際の居場所を尋ねられれば、全員が台所に居たと答える。唯一、居なかったミツは風呂場とは反対方向の階段を登ったのを陽子が見ている事も。

「ワッ！！」

バスタブ内でヒゲを剃っている最中に、コードを引き込んだ事による感電死。事故死だと片付けられようとした時、文字通り(・・・・)声を上げたのはコナンだった。

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