【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ31)

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File：79￤新出邸￤第三者side ページ31

「ホーー！！智明さんは東都医大を首席で卒業ですか！！」

「すごーい！」

病院の奥に有る邸宅、新出邸。沢山部屋が有る中、とある一室には台所と食器棚、少し大きめのテーブル等、生活感溢れる場所が有る。

其処には智明同様に医者でもある義輝に招かれた小五郎、蘭、コナンの姿があった。 ── 招かれた経緯は、少し前へと遡る。

体の怠さを感じた小五郎がこの病院に通っていた事を車の中で告げたられた蘭とコナン。向かうのは通院していた病院にて検査結果を聞くため。

学校帰りのふたりを誘った事に大袈裟だと蘭が口にしたものの、医者から家族を連れて来るように連絡が有ったのだと言われれば、戸惑うしか他無く。

── 然し実際は重病などではなく、酒の飲み過ぎによる軽度のアルコール性肝機能障害と言う結果。蘭達が呼ばれたのは半年、酒を控える為に家族の協力が必要だと判断した為だった。

そして帰り際に義輝が眠りの小五郎(名探偵)であると知れば、医学の事を語らないかと夕食へと招き、冒頭へと戻るのである。

「そうよね、智明さん！」

「たまたまだと思いますよ…」

夕食を並べられたテーブルに小五郎と向かい合うように座るのは、Aの診察を終えた智明。小五郎や蘭から感嘆の声を受けると、照れたように笑いながらそう口にした。

「じゃあ、どうですかね？ウチの娘なんぞを嫁に…」

「え？」

「ちょっと、お父さん！」

冗談では有るだろうが、小五郎の言葉に僅かに顔を赤くする智明と蘭。それに乗るように陽子までが、結構お似合いだと思うけど？と続けた。

よしてくださいよと智明が苦笑いする中、一番面白くないのは幼馴染である蘭に想いを寄せるコナン否、新一である。

「あっつ…！」

そんな話をしていた中で、突然小さく声を上げた女性 ── お手伝いの保本ひかるが指で耳たぶを挟んだ。そんな彼女に陽子は、気を付けてよと声を掛けた。

「それより良いんですか？今夜、同窓会の打ち合わせするんでしょう？」

「あ、そうだ！昌江に電話しなきゃ！」

ふと思い出したように口にした智明に、陽子はハッとすると廊下に有る電話を使う為に台所を出て行った。

「まあ、その気になったら言って下さい！我々がコンビを組めば、まさにホームズとワトソン！どんな難事件もたちどころに…」

「勘弁して下さい！それに僕は探偵と医者が名コンビだとは思っていません…。僕達医者の本来の使命は検死をして殺人者を割り出す事ではなく、被害者を救命して、殺人者を出さない事なんですから…」

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