【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ4)

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File：52￤京都へ￤主人公side ページ4

「京都行きてえ」

「………そうだな」

「えええ、どうせ賛成するならテンション上げようぜ…！京都だぞ、京都」

「……お前はいつも唐突過ぎるんだよ」

あれから少し。相も変わらず毛利親子、及び工藤は行く先々で事件に遭遇しているようで。名探偵・毛利小五郎の名を聞くことも多くなった。

俺としては普段通りに過ぎて行く日々。授業が終わって昼に入った時、唐突に口にした香月に適当に返せば、面倒臭いテンションで話し掛けて来る。

「あれ？でも、次のアンタの弓道の試合、京都じゃなかった？」

「マジ！？え、てか何で塚本が知ってんだよ」

「先生達の間じゃ話題になってたから、それを聞いた女子も騒いでたし」

隣の席に座る元・空手部主将の塚本の言葉に大きく目を見開く香月。そしてそのまま、マジで？と俺を見る。事実に頷けば、いつ？と小首を傾げた。

「今週の日曜。前乗りはするけどな」

「え、明日からって事じゃんか。俺も行きたい」

行くとしても自腹だぞと言えば、母さんに相談すると言った彼にそんなに京都に行きたいのかと肩を竦めた。

「そう言えば…最近、空手部に顔出してる？」

「大会が近付いてからはそんなに。嗚呼、でも後輩に声掛けられたら行ってるのは行ってる」

「ふーん、あたしも偶には行くかなあ」

ふと思い出したように言った彼女に頷いてそう返す。受験を控える三年生は殆どが部活を引退している状態。勿論、それは俺も例外ではなく。

「行くのは良いけど、お前の得意技…胴廻し回転蹴り、だっけ。それで後輩を気絶させたりするなよ」

「何？先にアンタにお見舞して上げようか？」

「いや、結構です！！」

「…お前はいつも一言多いんだよ」

揶揄うように口にした香月に握り拳を作る塚本。直ぐに拒否をした香月に再び肩を竦めながら、小さく息を吐いた。

── そんな会話をした翌日。

「約３年ぶりの京都や」

「引越して一度も来てなかったのか」

「まあ、大した用も無いからなァ…」

弓道のクラブチームと共にやって来た京都。勿論…この間、挑発して来た神崎の姿もある訳で。( 普段は普通に良い奴では有るんだが )

「あれ？崇人先輩やんか」

ホテルに荷物を置いた後、それぞれ自由な時間を過ごす。そして俺は何故か、神崎に連れられて京都の街を歩く事に。

「おお、沖田」

そんな中…神崎の名を呼ぶ声に振り返れば、少し目を見開く。其処には袴姿を着た、工藤そっくりの男が立っていた。( 黒羽と言い、世界には三人似た人が居るってのは本当なのか？ )

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