【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ25)

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File：73￤連絡￤コナン→主人公side ページ25

「…あれ、でも何で灰原に言わねーの？」

「知ってしまったら、会いたくなるだろう。組織に追われているであろう彼女と明美さんを会わせようとすれば、彼女達だけじゃなく…協力してくれた人達も危険な目に晒される」

「…あ、それもそうだね」

灰原や明美さんの事も考えながら、周りの状況も考える。Aさんの冷静さには舌を巻くと同時に尊敬出来て。( 中々適わねえなあ )

「だから一番傍に居れるであろう工藤には、先に話すって言ったんだ。彼女の精神状態や追手の有無も分かってやれる可能性は高いだろう？そうすれば話を出来るタイミングも掴めるかもしれない」

「うん、其処は任せてよ」

「嗚呼、頼んだぞ。── ホームズ」

ベットから立ち上がって、俺の頭をくしゃりと撫でたAさんに笑って頷いた。夕食食べて行くかと言う言葉には惹かれたものの…蘭が用意してくれてる筈だからと断り、また連絡すると彼の家を出た。

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「 ── と言う訳なので、明美さんも彼女…志保さんに会うのは少し待って頂けますか」

工藤を見送った後、連絡したのはヒロさんも住む秘密の家。と言ってもマンションが同じなだけで、部屋は隣同士…つまり別だが。

其処には身を隠す明美さんは変装をヒロさんに習い、自分のモノに出来つつ有るとヒロさん経由で耳に入ったのは数日前。

『うん、志保の無事を確認出来ただけで今は凄く嬉しい！本当に有難うね、Aくん』

死ぬ直前に ( と言うのは多少語弊が有るが )、＂江戸川コナン＂が＂工藤新一＂だと聞いたらしい明美さん。

俺以外には他言無用で、と言ったのは父さん達によって保護された直ぐの事。( 父さんや藤咲さんには悪いが、工藤の為で )

兎に角、その前例も有ってか…志保さんが＂灰原哀＂になってしまった事を告げても多少冷静で居られ、尚且つ命は無事だった事を素直に喜べたようだった。

「じゃあ、また。其方に行く機会があれば顔出しますから」

『うん、分かった。あっ、それとね！図々しくて悪いんだけど、一つお願いが有って ── 』

切ろうとした時、少し慌てたように聞こえた明美さんの声。再び携帯を耳元にやれば、明美さんの口から語られた＂お願い＂。

偶然にでも耳に入ったら教えて欲しいとの言葉に了承して、改めて通話を終了した。そして携帯を仕舞うと、姉もそろそろ帰宅するだろうと夕食の準備の為に立ち上がった。

「ただいまー！うわあ、良い香り～」

「おかえり。もう出来るから、手洗って座ってて」

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