【名探偵コナン】 My Precious _ 2 【男主】 (ページ20)

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File：68￤少女のこれから￤主人公side ページ20

これからどうするのか尋ねれば、無我夢中で逃げ出して来た為に考えていないと口にした少女。其処で博士が提案したのは工藤同様に、偽名を考えて小学校へと通う事だった。

「まあ、確かに組織が幼児化の件を知らないなら見付かる確率は低いだろう。……と言う事は住む家や準備が必要になって来ますね」

「ふむ、新一くんの時は情報収集の為に蘭くんの家に置いて貰うように言ったが…その必要が無いなら、此処でもワシは構わんぞ！」

「…って言ってくれてるが、どうする？」

人の良い笑みを浮かべた博士に考える素振りを見せた少女は、良いの？と口にしながら博士と俺を交互に見遣る。俺がどうこう言える事ではないので、同じように博士を見れば、勿論じゃと頷いた。

「じゃあ、買い物は後日行くとして…取り敢えず博士、明日にでも小学校への手続きをお願い出来ますか」

「うむ、任せてくれ！」

「後はランドセル…」

「貴方が使ってたのは無いの？態々買う必要は無いから…お下がりでも構わないわ」

入学シーズンが過ぎた今でも売っている物なんだろうかと考えた時、そう口にした少女。その言葉に携帯を開いて、そんなに多くはない写真ファイルの中で画面に表示したのは唯一(・・)、家族全員が揃った(・・・・・・・・)写真。

「これで良ければまだ家に有ると思う」

「これ、小学生の時の写真？茶色でならでも使えそうだわ」

「嗚呼、俺の小学校の入学式の時の写真でな。…これで良いなら、今度持って来る」

頷いた彼女に携帯を仕舞おうとした時、仕事終わりでメールを読んだのか姉さんから返信が届く。時間を尋ねられれば、そろそろ帰るとだけ返した。

「博士、悪いんですけど…姉から連絡来たんで俺はそろそろ。また来ます」

「おお、スマンのぅ！手続きが終わったら、また連絡するから」

お願いしますと口にしてから、またと博士の家を出る。そして雨が止んだのを確認して、家へと急いだ。( ── 彼女(・・)の事話せなかった上に ) ( 半ば逃げるような形になってしまったな )

「ただいま」

「おかえり！」

「帰って早々で悪いけど、シャワー浴びて来る」

家へと入れば笑顔で迎えてくれたものの、ジャージ姿に少し驚いたように目を見開いた姉さん。然し、シャワーの件を口にすれば雨酷かった？と尋ねられて、学校出る時は少しと素直に返した。

「そっか。じゃあ、ご飯温めておくから入っておいで」

「ん、有難う」

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