同期達【警察学校組】その２

動き出した運命 ページ39

ーAsideー

昔教えて貰ってからほとんどすることが無かった変装メイク。
上手くできるかどうかわからない。けど、やらなければいけない。

そう思い写真と交互に自身の顔を鏡で確かめメイクする。

しっかりと変なところがないか確認し、そのまま服を着替える。

タブレットの防弾チョッキ、血糊と輸血パックの1つを持って先程零から教えて貰った港へ見つからないように車を停める。

息を潜めるようにタブレットを覗き込み、周辺のカメラ映像を確認する。

しばらくすると、彼女が現れた。
コンテナの影から彼女の口と腕を抑え、自分の方へ引っ張る。

そして彼女の耳元で言葉を選びつつ話しかける。

『ごめんなさい、驚かせてしまいましたね。時間が無いので単刀直入に言います。私は貴女を助けに来ました。今から私の言うことを素直に聞いてください。』

彼女がコクリと首を縦に降ったのを確認し、拘束を解く。

明｢あ、あなたいったい何者なの？それに私と同じ顔?!何故私を...｣

『細かい説明は後でします。今は指示に従ってください。今から貴女に変装した私が貴女の代わりを務めます。貴女は私が今から言う場所で声だけ貸してください。』

『組織の人間に質問されたことをあなたがこの小型スピーカーから話す形になります。それに合わせて私が口を動かすので演技を。』

明｢...今は迷っている時間はないのよね？わかった、貴女を信じるわ。｣

『ありがとうございます。』

明美さんに必要なものを渡し別れる。
作戦開始。

？｢ごくろうだったな、広田雅美。いや...宮野明美よ...｣

明『一つ聞いていいかしら？あの大男を眠らせるために、あなたにもらったこの睡眠薬...』
『飲んだ途端に彼、血を吐いて動かなくなったわ...どういう事？』

？｢フ...それが組織のやり方だ...さぁ、金を渡してもらおうか...｣

明『ここにはないわ...ある所に預けてあるの...』

？2｢なにぃ！！｣

明『その前に妹よ！！約束したはずよ！この仕事が終わったら、私と妹を組織からの抜けさせてくれるって...』

明『あの子をここへ連れてくれば金の在処を教えるわ...』

？｢フ...そいつはできねー相談だ。奴は組織の中でも有数の頭脳だからな...｣

明『な！？』

？｢奴はお前と違って組織に必要な人間なんだよ...｣

明『じゃあ、あなた達最初から...』

？｢最後のチャンスだ...金の在処を言え...｣

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