救出 12話 ページ16
ーAsideー
電話を切った後にタクシーに乗り、杯戸ショッピングモールへ向かってもらう。
タクシーの運転手さんに顔色を指摘され、他人から見ても分かるほどに熱が上がったようだ。
大丈夫ですと一言運転手さんに告げ目的地に着けばお金を渡し、手短にお礼を告げてショッピングモールの屋上へ非常階段から上がる。
本来ならエレベーターを使用したいところだけど多分警察が封鎖しているだろうから、階段を使うことにした。
まだ頭の方はしっかりと動いているようだ。
なんとか言うことを聞かない体を動かし、屋上に辿り着き物陰に隠れる。
状況を確認すれば観覧車はまだ止まっているがその下の観覧車近くに陣平の姿が確認できた。
観覧車の運転作業室のような所は焦げた後があるから、動かすことができないようだが現場責任者の判断だろうか。
クレーンのようなもので滑車を取り付け、陣平を下に降ろしたのだろう。
多分今の陣平と研二の同僚...そして上司の方だろう、たくさんの人に囲まれながらも平然とした態度でタバコを吸っている彼の姿を見て、いつからか張り詰めていたであろう緊張がとけたかのように体から力が抜け、ふぅ...と息をひとつ零す。
そしてそれと同時に思い出したかのように、体の震えが止まらない。
緊張がとけたからなのか、自分の体は正直に不調を訴え始める。
いくら物陰に隠れているからといっても、このまま居座ってしまえばバレてしまう。
その一心で再度体に力を入れ、陣平の携帯に無名でメッセージを送って先程上がってきた階段を降りていく。
階段を降りれば、目立たないところに止められた車を見つけ一応周りを見渡してから近づいて行く。
車の影に立っていた零たちの姿を見たと同時に安心からなのか...体から力が抜け、スローモーションのように体が前へと倒れていく。
1番近いところにいた零が慌ててこちらに手を伸ばしたのを最後に私の意識は完全にシャットアウトした。
ー降谷sideー
朝からどこかぼんやりとした様子のAの不調に気がついたのは、今日の任務の確認作業を行っているときだった。
彼女には昔から自分に無頓着で、自身の体の変化に鈍い。
見た目もいつも通りだったけど、額に手を当てればかなりの高熱で。
今日は念の為の風見、ヒロ、A、俺の四人体制での任務だったため、そこへ向かう途中の病院に彼女を置いて任務へ向かった。
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百合花(プロフ) - 桜さん» 松田さん達も心配しちゃいますね^^;久しぶり?に爆処が出せるかな?と思いながら続編へ移行します! (2018年10月30日 22時) (レス) id: 625ae50eaa (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 百合花さん» 夢主は目を覚めるかな?松田さん達にも報告しないと怒られそうですね (2018年10月28日 16時) (レス) id: 4b63d11e04 (このIDを非表示/違反報告)
百合花(プロフ) - レモンさん» レモン様、でよろしいですか?コメントいただき、応援もありがとうございます!頑張ります^^ (2018年10月24日 10時) (レス) id: 415b7febbc (このIDを非表示/違反報告)
百合花(プロフ) - 桜さん» 無事にコナンとも再会し、伊達さんの救出もできました!応援ありがとうございます!頑張ります (2018年10月24日 10時) (レス) id: 415b7febbc (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 伊達さんを助けれた!!続き頑張って! (2018年10月24日 8時) (レス) id: 4b63d11e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百合花 | 作成日時:2018年8月27日 22時