救出 2話 ページ2
ーAsideー
ほぉ...と息をひとつ零し、額に流れた汗を拭う。
一息つき、未だに放心状態の研二に向き直る。
パンっ!
といい音がなり、そこでやっと研二の放心が解ける。
私が研二の頬を叩いたからだ。
『なんで爆弾の解体なのに防護服を着ていない!それにさっさと解体しておかないと危険なものなのは十分わかってるでしょ?!』
萩「あ...ごめん。」
『まだ、終わってない。とりあえず遠隔操作による起爆を止めただけだから。あとは研二が解体して。学生時代にやった模擬爆弾、コード405を思い出して。』
『私がたまたま居たから、練習の時のような失敗しなかったって事を自覚して...市民の命守るためにも、自分の命を大切にして』
萩「あ、あぁ。」
私の言葉を聞き、完全に意識を戻し真剣に爆弾に取り掛かる研二。
先程走ろうとした時に落としたであろう研二の携帯からは、懐かしいもう1人の...爆弾解体が得意な同期の声。
何度も研二へ呼びかける陣平の声。
『ここで、私を見た事は内緒にしてね。』
人差し指を自分の顔の前に立てながら研二に言いその場を後にしようとする。
パシッと手を捕まれ、動きを止める。
完全に解体し終わった爆弾を横目で確認すればしっかりと解体が終わっていた。
研二が私をじっと見つめる。
『なに?』
萩「お前...今まで何やってたんだよ!降谷も景光とも連絡取れないし...姿も全然見かけなくて...!俺たちだって心配してたんだぞ!」
今にも泣き出してしまいそうに...ぐっと何かに耐えるような表情で私に言う。
『...心配かけてる事は、なんとなくわかってた。だけど公にすることは許されない。立場は違うけど、あなた達とやる事は変わらない。この意味、わかるでしょ?』
同じく警察官という立場でも。
公安警察は、例え親族であっても自身の身になにかあるまで知らせる事が出来ない。
恋人を作るにしても、結婚するにしても...それは上へ報告しなければいけない。
どんなに仲のいい友人でも。所属が違う同じ警察官でも。
だけど、言わないだけでいてもきっと研二達は納得しない。
逆の立場なら、私も納得出来ないだろうから。
警察学校時代を共に過ごしたからこそ、だ。
私の言葉を感じとったのか、研二が目を大きく開く。
萩「...2人も、そこに?」
『...』答えられないという意味を込めて、フルフルと首を横に振る。
『ただ...元気だから。研二も無理してはだめ。』
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百合花(プロフ) - 桜さん» 松田さん達も心配しちゃいますね^^;久しぶり?に爆処が出せるかな?と思いながら続編へ移行します! (2018年10月30日 22時) (レス) id: 625ae50eaa (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 百合花さん» 夢主は目を覚めるかな?松田さん達にも報告しないと怒られそうですね (2018年10月28日 16時) (レス) id: 4b63d11e04 (このIDを非表示/違反報告)
百合花(プロフ) - レモンさん» レモン様、でよろしいですか?コメントいただき、応援もありがとうございます!頑張ります^^ (2018年10月24日 10時) (レス) id: 415b7febbc (このIDを非表示/違反報告)
百合花(プロフ) - 桜さん» 無事にコナンとも再会し、伊達さんの救出もできました!応援ありがとうございます!頑張ります (2018年10月24日 10時) (レス) id: 415b7febbc (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 伊達さんを助けれた!!続き頑張って! (2018年10月24日 8時) (レス) id: 4b63d11e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百合花 | 作成日時:2018年8月27日 22時