vol.150 ページ5
「なるほど……にしても綺麗なおにぎりだな」
赤井さんは自分が握ったのと、俺のを交互に見比べて苦笑する。
『俺も最初からこんなんじゃなかったよ。ガキの頃はおっきなおにぎりにしたくて沢山とってたからいびつすぎたし。何度も何度も母さんに教わって、練習して、それで今のように握れるようになったんだ』
「なるほどな……Aの料理が得意なのは母親の影響か」
『影響、というか……俺の母さん、外科医だったんだ。だから中々家にはいなくてさ。いつも忙しそうにしていて、食べる暇もない時もあったから……そんな母さんに手軽に食べれるおにぎり作ってたりしてたんだよな……』
「Aは母思いなんだな。そういえば、父親はどんな人なんだ？」
『…………』
父さん、か。
「どうした？」
『俺……父親っての、知らないんだ。母さん曰く、父親だった奴は俺を身篭る前に亡くなったって聞いた』
「……！そ、そうか……」
『大丈夫だよ。だからと言って不幸だと思わないし、俺は母さんと一緒に入れただけで幸せだったし』
俺は赤井さんに母から聞かされたことを話した。
父親のことは母さんから俺が小さい頃に聞いたことがある。
と、いうかそれまでは母さんと2人でいるのが当たり前過ぎて、父親がいないのは変だと同級生言われたことがキッカケで聞いたことがある。
母は外科医だった。
イギリスと日本のハーフでありながらも、12の時にアメリカへ留学し医学の道へ進んでいっていたらしい。
18の時には医師免許を取得し、そこから日本へ行き、国家資格を取得した後に警察病院で勤務をしていた。
そんなある日、大怪我をしてきた男がやってきて、その男の手術の執刀医をしたのが母。
そこからその男と母は関係を持つようになる。
だが、男と一緒に住んだりとかはしなかった。
なぜなら男は表立って動ける人物では無かった。
「ではその男は……」
『多分、公安警察だったんだと思う』
だから母はその男が亡くなった後も、俺が産まれた後も、その男の姓を名乗るようなことはしなかった。
でも母はその事を後悔してないと言った。
あの人と出会ったことも後悔しなかった、と。
“だって、あの人に出会ったからこそ……Aを授かることができたもの”
.
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シオン(プロフ) - 今度は夢主が襲われる〜〜:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):ナンシーさんまさかあれするの？ (2021年11月14日 16時) (
レス) @page38 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - くろっきーさん» あーそっちだった。キットの話しが多すぎでごちゃ混ぜになってた。あれ？瞬間移動のやつって確か寺井さんも手伝ってたマジックじゃなかったっかな？電光掲示版のを使ってた。 (2021年10月25日 7時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
くろっきー(プロフ) - シオンさん» ヘリを使うのはその前の空中歩行の話ですね。瞬間移動のではありません。 (2021年10月24日 22時) (レス) id: 9455fb49c9 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - あの瞬間移動の話しは確かキットが確かヘリでしてなかったけ？ (2021年10月22日 16時) (レス) @page22 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
くろっきー(プロフ) - ナミさん» リクエストありがとうございます！天国へのカウントダウンは1番最初の方に(Part1)に話をいれておりますので、そちらをご覧下さい(*^^*)天空の難破船はまだどこに入れるかは未定ですが、今後の話の参考にさせて頂きますね！ (2021年10月9日 20時) (レス) id: 9455fb49c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろっきー | 作成日時：2021年10月1日 15時
