vol.66 ページ20
歩いて数分後。
そのお店があるという目的のビルに到着する。
「ここのビルの1階と2階が店舗、3階がイベントスペースで4階が従業員の更衣室、5階が事務所、6階が私の自宅よ」
『ビル丸ごと所持してるんですね……すご』
「大した事ないわよ。じゃあ5階行きましょ」
エレベーターで5階の事務所まで上がっていった。
「はい、どうぞ。入って入って」
『し、失礼します……』
「左端のとこのソファあるでしょ?そこに腰かけてて。今飲み物持ってくるから。コーヒー大丈夫?」
『わかりました、コーヒーで大丈夫です』
俺は奥のソファに腰をかけて、辺りをキョロキョロ見回す。
女性以外の職員はいなく、休憩か店に出てるということだろうか。
「はい、アイスコーヒーどうぞ」
『どうも……いただきます』
「改めて自己紹介するわね。
私、
さて、本題に入るわ。ここのお店はちょっと特殊でね……簡単に言えば“女装メイド喫茶”なの」
『…………はい?』
「予想通りの反応ありがとう。
名前の通り、ここはね女装したメイドの格好をして接客するカフェなのよ。
コンセプトは男の子が魔法で女の子になっちゃった☆って感じよ!」
女装??メイド喫茶????
魔法で女になった????
情報量多すぎてわけわかんないんですけど。
スカウトした理由は俺の顔が可愛らしくて女装姿が似合う!と確信したらしい。
『いや、俺そんな趣味ないですけど』
「君がやってくれたら、すっごい似合うんだけどなぁ。絶対可愛いと思うわ!!!!」
『でも……』
流石にこれは渋る。
「ここの時給、2000円なんだけどなー」
『!!』
時給2000円って夜の仕事でもそんな高いのないぞ。
心が揺らいでくるんだが。
『いかがわしいこととか、無いんですよね……?』
「ないない!!寧ろ昼の11時から夜8時までの営業だし、指名とかあるけど、やってることは普通のメイドカフェとかと同じだし。
なんなら指名貰ったら指名の数の分だけ給料にプラスでボーナスつけてるし!!」
オーナーの有須川さんの押しがグイグイくる。
マジやべぇ。
でも昼間でこの時給の高さだからなぁ……
ここならそんなに知り合いが来ることもないから、いいか……な。
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くろっきー(プロフ) - 大好きだなんて、ありがとうございます!細々と更新していきますので、今後の展開に御注目ください(*^^*) (2021年8月9日 10時) (レス) id: 32e0eb99e1 (このIDを非表示/違反報告)
くろっきー(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます!今後テネシーと男主くん、そして安室さんとの関係に注目です(*^^*) (2021年8月9日 10時) (レス) id: 32e0eb99e1 (このIDを非表示/違反報告)
くろっきー(プロフ) - 亜月さん» コメントありがとうございます!凄い励みになります(*^^*) (2021年8月9日 10時) (レス) id: 32e0eb99e1 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - この作品が大好きです!続きを楽しみに待ってます。 (2021年8月7日 23時) (レス) id: 4142504957 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 続き〜〜凄く気になります〜〜頑張って下さい、デネシーさんとの関係も気になります (2021年8月3日 20時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろっきー | 作成日時:2021年7月17日 23時