vol.57 ページ11
『アイスコーヒーで。貴女は?』
「ワタシわぁ、アイスティーにしようかしらぁ」
「かしこまりました。アイスコーヒーとアイスティー1つずつですね。少々お待ちください」
「そういえばぁ、お兄さんのお名前聞いてもいいかしらぁ?」
どうしようか、偽名。
そうだ、ワトソンの和名……
『あぁ、“和田慎一”と申します』
「ワタシわぁ、小鷹明菜っていうんですぅ」
『では明菜さんとお呼びしても?』
「じゃあワタシわぁ、慎一くんって言うねぇ」
ってか、俺の事歳下と思ったろ。
別にいいけどさ。
『明菜さんも大学生なんですか?』
「文学部2年なんですぅ、慎一くんはぁ?」
『俺、実は大学生ではなくて……』
「え、じゃあまさか高校……」
『いえ、26歳の社会人ですよ』
「えぇ、見えなぁい!同じぐらいか年下だって思っちゃったぁ」
そんなに今の格好10代に見えんのかな。
「でもぉ、慎一くんって親しみやすいからぁ、ついタメ口になっちゃったぁ」
『いえ、慣れっこなのでいいですよ』
「もぅホントにイケメンじゃん!」
そして話を(俺だけ)適当に済ませ、この後どうするかと聞いたら一緒にお酒飲みたいらしい。
そしてそのまま俺の行きつけのBARに向かった。
✱✱
ここのBARはこっちにきて、最初に発見したBARだ。
オーナーの大澤さんと顔なじみとなり、昴さんが家に居ない時にたまに飲みに来てた。
『ここです』
「素敵なお店ねぇ」
勿論大澤さんにはここに着く前にメッセを送り、探偵業の仕事中で“和田慎一”と名乗っている、俺の飲み物は全てノンアルにと伝えた。
「いらっしゃい……あぁ何だ、“慎一”くんじゃないか」
『大澤さん、お久しぶりです』
「慎一くん、このひとだぁれ?」
『この方はここのBARのオーナーの大澤さん。たまに飲みに来るから顔なじみになったんだ』
「初めまして、美しいお嬢さん。“慎一”くんの彼女なのかな?」
「やだぁ、そんなんじゃないですぅ」
あー……大澤さんの顔色が怖ぇ……
大澤さんこういうタイプ、嫌いなんだろうか。
明菜はそんなこと気づいてない。
「オーナーさぁん、オススメってありますぅ?」
「でしたら……ベルベット・ハンマーなどいかがでしょう」
「それおねがいしまぁす」
「“慎一”くんは?」
『俺は……レゲェパンチで』
勿論ノンアル仕様です。
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くろっきー(プロフ) - 大好きだなんて、ありがとうございます!細々と更新していきますので、今後の展開に御注目ください(*^^*) (2021年8月9日 10時) (レス) id: 32e0eb99e1 (このIDを非表示/違反報告)
くろっきー(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます!今後テネシーと男主くん、そして安室さんとの関係に注目です(*^^*) (2021年8月9日 10時) (レス) id: 32e0eb99e1 (このIDを非表示/違反報告)
くろっきー(プロフ) - 亜月さん» コメントありがとうございます!凄い励みになります(*^^*) (2021年8月9日 10時) (レス) id: 32e0eb99e1 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - この作品が大好きです!続きを楽しみに待ってます。 (2021年8月7日 23時) (レス) id: 4142504957 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 続き〜〜凄く気になります〜〜頑張って下さい、デネシーさんとの関係も気になります (2021年8月3日 20時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろっきー | 作成日時:2021年7月17日 23時