トリップしたら大学院生の弟になった件についてPart2【コナン】【男主】

vol.48 天国へのカウントダウン ページ2

「20メートル落下する時間を求める式は、

ｔ＝√2S/g

tは求める時間(秒)
gは重力加速度 9.80665m/sec²
Sは落下距離20メートル

これを式に当てはめると、2.02秒。
つまり20メートル落下するのに約2秒。
2秒で60メートル進まなくてはいけない、ってことは」

「1秒で30メートル、時速に置き換えると108km/hだ」

『この会場の広さだと出せるスピードは精々5〜60km/h。
このままだと向こうのビルに届く前に落ちてしまうよな……』

「そうだ、でも……これならどうだ？」






コナンくんは後ろのトランクを開けた。

つまり爆風を利用してビルに飛び移るということだ。







「どうせ待ってても死んじまうんだ、やろうぜ」

「やろ！コナンくん！」

「やりましょう」

「いっちょ派手にな！」






みんなの決意が固まった。






「成否の鍵を決めるのはタイミングね」






そう、車に乗り込むとタイマーが見えないという点だ。
俺も時計のバッテリーは切れている。スマホも。


光彦くんが歩美ちゃんなら30秒ピッタリできる！と言った。
さっきは外したのだが、コナンくんと一緒なら出来ると思うと言ってきた。


結果、30秒までは哀ちゃんが数えて車に乗り込むということに決まった。






「Aさん、運転頼めるか？」

『俺でいいのか？名探偵クン』

「Aさんの方が運転慣れてるだろうし。
それに俺もAさんを信じてるから」

『わかったよ』






目暮警部に屋上の屋根を開けるようにいい、準備に取り掛かった。






「蘭姉ちゃん、今からそっちにいくからね」






如月氏を車まで運んでいき、俺も運転席へ乗り込みエンジンをかける。


まさかこんな形でマスタングを運転する羽目になるとはな……









そして運命のカウントダウンが始まった。








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