５．４ ページ36
彼が泣き止むのを待った後、私たちは、来た道を戻っている
ブラックと私は、無言の状態だ
お出かけだから、楽しくなると思ってたけど、なんかシリアスムードだな
いや、たぶん私が悪いんだろうけどさ！
罪悪感がつのる
ごめんよと思いながら、彼の顔を見てみると、目元が赤く腫れていた
それを見た私は、ただ俯くことしかできなかった
随分と長い間、移動している気がする
ここは、どこだ？
どうやら、ブラックは家とは違う方へ飛んでいるみたい
『え、ブラック！どこ行くの？』
彼は終始無言
ごめんよおおおお
罪悪感の上にまた罪悪感が重なる
重い
私は、目を閉じることにした
重力を感じる
地面に着地したようだ
彼はやっぱり何も喋ってはくれないけれど、私は少しづつ目を開けた
『・・・きれい』
見渡す限り、一面の花
赤・青・黄・桃・白・黒
いくら見ても飽きない、それぐらい様々な種類・色の花が、私の視界を埋めつくす
あまりの美しさに、声が出なかった
私って、まだ花を見て感動できるんだな
別の所で関心していると、ブラックはやっと、その重たい口を開いた
ブ「・・・なまえ」
『・・・何？』
彼と出会ってから今までなかった、沈黙が続く
私はどうすることも無く、彼の返事を待った
すると、ブラックは両手で私の手を包んだ
温かい
ブ「俺は、確かに、未来のお前を殺した」
『うん』
ブ「・・・言い訳かもしれないが、俺は、そんなことをするつもりはなかったんだ」
『うん』
ブ「俺は、お前を・・・愛しているから」
『うん・・・うん！？』
今、とんでもないこと言わなかったかコイツ！？
あまりの事に驚いて、顔を上げると、ブラックと目が合った
彼の顔は赤くて、でも真剣で、普通の人なら惚れるなこりゃ
ブラックの顔に見惚れていると、私と繋いでいる彼の手が、震えていることが分かった
まるで、冬に手袋なしで外へ出た時のような
緊張しているんだなってことが、私にもひしひしと伝わる
そんな彼の手をまじまじと見ていると、ブラックは私を抱きしめた
その体も、震えている
ブ「頼む、なまえ。俺を、俺を嫌わないでくれ。置いていかないでくれ」
彼は、これほど私の執着しているのか
私は返事をしない代わりに、彼の背中を優しく叩いた
すると、彼はさらに強く私を抱きしめる
ちょっと痛いけど、今は我慢してようか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪華 - ブラックも悟空も大好きだし読んでてとても楽しいです！ (2018年6月3日 20時) (
レス) id: 6840fd91f1 (このIDを非表示/違反報告)
カナりあ - ちょくちょく銀魂ネタもぶっこんでくださるので和みます笑めっちゃハマりました！今後も頑張ってください^^ (2017年8月6日 22時) (レス) id: 44f98fc9c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぐーちゃん(プロフ) - ゆうみんさん» ありがとうございます！そうなんですよ、やばいのですよｗ次回もぜひ、読んでやってください！ (2017年3月18日 2時) (レス) id: d4b65d3b1f (このIDを非表示/違反報告)
ぐーちゃん(プロフ) - あかつきさん» ありがとうございます！嬉しすぎて泣きそうになりました！今後も、よろしくお願いします！ (2017年3月18日 2時) (レス) id: d4b65d3b1f (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - ええザーマスと彼女ちゃんて知りあいなのもしかして好きなのヤバイね次回楽しみです (2017年2月22日 15時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぐーちゃん | 作成日時：2017年1月21日 0時
