BALL46 ページ47
翌日。
高島にもその事を話し、Aは意気込んでいた。
思っていたこと全部を真希に話すつもりだ。
過呼吸も起こさない、相手の目を見て真剣に。
ちょっとドキドキはする。
でも、今はもう一人じゃない。
久しぶりに[真希]とかかれたLINEを開き、文字を打つ。
[今日、話があるの。会える？]と。
既読はすぐにつき、ちょっと間が空いてから[いいよ〜！学校裏でいい？]と絵文字がたくさん使われた返信が返ってきた。
学校裏という事は、必然的に門の奥まで入らなきゃならない。
｢…嫌がらせか。｣と納得し、[別に構わない！じゃ学校終わり次第！]と強気に返す。
となると、Aは学校に行かなければならない。
今のクラスは真希と一緒ではないし、久し振りに会うからドキドキではあるもののそんなに辛いものでは無いだろう。
｢っおーし…｣と気合を入れた。
・
・
二時間目を終えるチャイムが鳴る。
｢っはぁあ…｣と相変わらずつまらない授業に背を伸ばしていると、｢御幸。｣と倉持に話しかけられた。
｢んだよ。｣
｢鈴井。あいつ大丈夫か？｣
｢…それは俺にもわかんねぇよ。アイツ次第じゃねぇの？｣
｢だって会って少し喋っただけで最終的に過呼吸だぞ？｣
｢…。｣
｢お前気になんねぇのかよ。｣
｢気になるに決まって…｣
｢るだろ。｣と言いかけた途端、｢おはようございまーす！！｣と随分賑やかな声が響いた。
この声を学校で聞くのは、三.四ヶ月振りだ。
まさかとは思いながらも、二人揃って勢いよく顔をむける。
御｢っA？！！！｣
倉｢お前何やってんだよ！？！｣
｢やっほー。｣
破天荒な嵐が今舞い降りる。
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