【◇A】青心寮在住の引きこもり。【逆ハー】 (ページ46)

今日:17 hit、昨日:29 hit、合計:126,604 hit

BALL45 ページ46

存分に楽しんだのか、やっと離してくれた亮介から離れて、｢違うっ！！｣と否定しに行く。

完全に意識が飛んでいる倉持をバチンっと叩き、真っ赤になっている二人を｢ちーがーうー！！｣と揺さぶる。

御幸に関しては、多分冗談だとわかっている。
というかニヤニヤしているところを見ていると、ちょっと腹が立つ。

三人の誤解をどうにか解こうとしていると、｢それで…｣と亮介がAに話しかけた。

亮｢どうすんの？A。｣

御｢え、付き合う的な話…？｣

｢違う、真希の話。｣

沢｢…！A先輩、A先輩はもう十分頑張ってますから！！大丈夫ですよ！！｣

亮｢だってさ。｣

｢…大丈夫沢村、私は世界一頑張ってる。知ってる。｣

沢｢はい？？？｣

｢怖くない怖くない…真希も元々はただの同級生だ、ちょっとタチが悪いだけ。｣

春｢A先輩…？｣

｢……私、真希と話してみる。｣

倉｢はっ？！お前正気か？！｣

ようやく意識が帰ってきた倉持に、初っ端から否定される。

それもそうだ。
会っただけで体調を崩し、過呼吸になり、その後眠り込んだ。

加えて、あの話も聞いている。

その光景を目の当たりにして、まず賛成はしてこないだろう。
妥当といえば妥当である。

でもAの目は、いつになく真剣だった。

｢いつまでも逃げてちゃ、カッコ悪いでしょ。｣

愛されガール、殻を割る。

.