【◇A】青心寮在住の引きこもり。【逆ハー】 (ページ38)

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BALL37 ページ38

力のある結城にAをベッドに運んでもらい、ゆっくりと寝かす。
薬を飲んでからだいぶ落ち着いたらしい。

疲れてしまったのか、そのまま寝込んでしまった。

釈然としない気持ちの中、取り敢えず部屋から出て食堂に向かう部員達。

もやもやとした｢真希｣という人物と Aの関係が、グチャグチャに絡まる。

追うように高島も食堂に入り、落ち着かない様子で椅子に座った。

亮｢高島さん。｣

高｢小湊くん、何かしら。｣

亮｢Aは、昔何があったんですか。その真希って子と。｣

高｢…Aから口止めされてるわ。言うなって。｣

亮｢ここまでやって、ですか。｣

倉｢りょっ、亮さん…鈴井にも事情が…｣

亮｢その事情も背負い込むつもりだけど。｣

高｢…｣

御｢同感っす。人に言えない理由があろうと、それを守ればいいんすから。｣

口を閉ざす高島。
Aのためになるのは言うか言わないかのどちらかという問が、頭の中を回り出す。

Aには、｢絶対に言わないで。｣と言われている。

それがどんな理由なのかは聞いていないが、とにかく言わないでと言われたのは確かだ。

でも、一番近くで選手を見てきた高島だからわかる。
きっと Aの力になってくる、と。

｢…事の発端は、つい2ヶ月前よ。｣

過去話。

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