ママン ページ13
「ネエさん!ミスコンするよ!」
おんじに許可を得て、職員室迄戻って来ると、オネエのネエさんと文也がお菓子を食べていた。
「あ、文也、其の飴ちょーだい」
「あいよ」
「サンキュー。で、ネエさんと坊っちゃんは何してたの?」
「坊っちゃんじゃねぇよ」
「恋バナよ〜」
「恋バナか〜」
シオンは誰かのオフィスチェアを引っ張ってきて勝手に座り乍云った。
そんなシオンをネエさんは不思議そうに見る。
「女の子なのに、意外と興味無いのね」
「恋バナしてる内に、妬み話になっちゃうじゃん?」
シオンは飴を口に放り込んだ。
「ひょうひひ、ふぉいふぁなわにあえ(正直、恋バナは苦手)」
「聞こえねぇよ」
シオンは口の中で飴を転がす。
すると、思い出した様にスマホを取り出した。
「先生の目の前で出すのはおやめなさい」
「おはーはんいえんあくすぃえあい」
「あ?」
シオンは面倒臭そうに飴を噛み砕き、口でしっかりと云った。
「お母さんに連絡してない」
そう。
今は夕方の6時なのだった。
◇◆◇◆◇◆
「こんな時間に連絡も寄越さず、何処に居た!!太宰娘!」
お母さん、と云うのはスミレもそうだが、国木田さんもまたママンなのだ。
「しぃあすぇん、、、、、、」
シオンは探偵社のソファーの近くの床に正座していた。
もうとっくに営業時間は過ぎてる筈なのに、近くでは探偵社の面々も見ている。
シオンはぽつぽつと呟き始める、、、、、、、、、、。
「嗚呼、触りたいのに、触れない、、、、、、、」
「な、何だ?」
ナオミさんは頬を両手で包み、きゃあきゃあ云い始める。
「手は届くのに、邪魔が入ってしまう、、、、、、」
シオンは瞳をうるませ乍続ける。
「嗚呼!痺れる様なこの感覚を抱えて、私は今を生きる。この辛く、苦しい儘、、、、、」
「何を云っている、、、、?」
シオンはうつむき乍、云った。
「足痺れたからソファーに座らして下さい」
シオンは足の痺れにより、こてんと倒れた。
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ran(プロフ) - 今回もサイコーでした!! (3月9日 8時) (レス) @page17 id: cc8a597751 (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - hinaさん» ありがとうございます!作りましょうかね、、、、、、 (3月8日 14時) (レス) id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - 私も雑談部屋入りたいです😆 (3月5日 0時) (レス) @page16 id: 9425f0e88a (このIDを非表示/違反報告)
落蕾 - 陽奈さん» いつも暖かいコメントありがとうございます!!記念すべき一人目です! (3月4日 23時) (レス) id: 32354343cf (このIDを非表示/違反報告)
陽奈(プロフ) - こんな私でも良ければ、雑談部屋に入りたいです、! (3月4日 11時) (レス) @page16 id: c0bc1d8a43 (このIDを非表示/違反報告)
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