赤髪の少年 ページ2
あぁ……暗い……とにかく暗い……
私はしかめ面でカラスに聞いた。
『こんな暗いの……?てか君の名前は?』
カラスは荒い口調で口を開いた。
「ソレハヨルニオニガデルカラダァ!!オマエニナノルナマエハナァアイ!!」
そうか、名前が無いのかな?
私は名前をつけたくなってしまった。
『じゃあ私がつけてあげる!……んー……ブラックサンダー?w』
カラスはいかにも嫌そうな顔をした。
「…センスナイナァ…ソレオカシ…」
『えー?いいじゃん??かっこよくない?』
そんなやりとりをしているとあっという間に森の奥だ。
辺りは暗く灯りは少ししかない。
近くに鬼がいる。そう思わせるほどひどい悪寒がした。
怖い。だって呼吸教えてもらったくらいだし…
鬼なんか倒せない気がする。
…駄目駄目っA!!鬼舞辻を倒すんじゃないの!?
私ならできる!!大丈夫!
そう自分を励まし呼吸を整える。
「ふーっ………よし。」
1歩踏み出そうとしたその時ー。
少年の声がした。
「あれっ、女の子か……?」
『うぎゃぁあっ!!!!…………えぇ?』
そこには耳飾りをして市松模様の羽織を着た
赤髪の少年が立っていた。
見覚えがあると思っていたら赤髪の少年が先に声をかけてくれた。
「君……最終戦別の女の子だよね?初任務?」
そうだ、最終戦別にいた珍しい赤髪の少年。
『うん…!そうだよ。初任務で心細かったから助かった……』
すると赤髪の少年は一瞬驚いた顔をしてそのあとすぐに柔らかな笑顔を見せた。
そして優しくこう言った。
「そうか……俺も初任務なんだ……俺は竈門炭治郎。君は?」
『私は……AA。15歳。』
炭治郎は目を見開いた。
「おぉ!!Aと同じ年だ!!よろしくな、A!!」
『うん、よろしくね。炭治郎。』
「じゃあA、俺は東のほうへ行くからAは西の方へ向かってくれ」
とうとう戦うのか……頑張らなきゃ……
『うん、わかった。』
そして私は炭治郎と離れた。
しばらくするとひっそりと誰かがやってきた。
「おぉ、獲物がいるな……女か……」
鬼だ。
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作者名:もちゃ | 作成日時:2020年2月21日 19時